2017
10.27

夕闇迫る最果ての地を、ひた走りに走ったことは、すでに過去になってしまいましたです。

すべては日曜の夜の台風の音に「行くぞ!」と衣服をANAのキャリーに詰めたことが始まりでありました。

レンタカーにもなじみ、愛車となっておりますです。

出逢う人は半分は発狂者。正常な人々を、狂気に目覚めさせ、絶望の甘露に耽溺させて差し上げたのでありました。
歯痛に苦しむお方の頬を、まりもを模したミンクのボンボンで撫でてあげましたら、「不思議だ、痛くなくなりました」と言われたことも、二日前の夢の跡。
下痢で顔色が緑色のお方を癒したことも近い昔話。
この麻薬の手のひら。

すると「電話して。そのナマリのある声を聞くと楽になるから」と遠く京都のキチガイ病院からメールが。
ああ、汝も発狂したのか…。
悩み迷うことはない、余もまたすでに狂っておりますです。

とにかく東へ!
カーナビは「その先三百メートルを右折してください」の声に「違う」「いやだ」と反抗しておりましたが、素直に応じながら東へ!

そして、いま、至福の時を迎えておるのでありました。

過ぎ去るすべては過去なのであります。
未来はなく、今、今、今の連続があるばかり。

とは言いつつも、テキストのチェックをしながら、昨日の飯をウンコとして流すために、つかの間、座席を立ったしておるのでございます。

ア放浪の旅は、まだ続くのでございます。