2017
12.20

滅びの町で、おでんをつまんでおるのであります。

あと20年もすれば、過疎地になると言われている町。
寒風が吹きすさぶ町なのであります。

仕事は残っておりますが、メドがつきました。と、ガラガラに衣服を詰め始めている自分がございました。

意識の底に、
「玉女守門があるな」
「時盤があと三日ほどで隠遁から陽遁に切り替わるな」
がございました。

これいじょうは、また、こちらに損な無駄な応対が億劫なので申しませんけれど、二か月前の方位が効果があり、すさまじい勢いで活力が復帰したので、
「こんどは、どーかな」
と、先週あたりから思っていたのは事実であります。

口実はいくつでも思いつくものでありますが、こーいう衝動に私メは、逆らわぬことにしておりますです。

店を出る時、
「おもては寒いからね」
オバちゃんの声を背に、瞬くうちに酔いがさめる寒風に打たれたのでありました。

宿まで500Мもないというのに、気持ちが萎えるほどの寒さ。
ホケホケというよーにタクシーが脇に停まったりするのでありました。

若い女がおりませぬ。
若い男もおりませぬ。

いるのは、やはり左遷組。

宿では室温28度に設定しているのでありますが、足元から冷気が這い上がって来るのでございます。

明日はどーするか。
安酒のあとのヒャックリが止まってから考えることにいたします。

が、しやわせでございますです。