2018
02.15
02.15
春、春、はる。
なんと気だるい響きでしょうか。そして恐ろしい響きを持つフレーズでありましょうか。
自殺者の多発する春。濁情に目覚める春なのでありますです。
ここ。後楽園の小石川庭園で、はやくも汗ばんでしまい、梅の次は桜、その次は藤、つつじとつながって夏へと雪崩れ込む季節の意地悪を感じ、背中の汗に呆然とするのでありました。
濁情に目覚める春だからと言って、東屋の草屋根をナニかと連想して、興奮する齢ではありませんけれど、こーやってカシャッ! と写したところを見ますと、回春の春で、心を慰めたかいのかもしれませぬ。
が、これでは冬を求めていずこかに旅行したいという気持ちにもかられます。どうじに、一方では、いさぎよく次の季節を迎え打とうという気持ちも。
四月からの新講座の準備にいそしむのが妥当だと分かっていますから。
現実の半円と、水面に映る虚の半円で、円を描くという趣向は単純ではございますが、この季節にはなんとなく合致するのでありました。
テクテク、テクテクと四半刻ほど歩いて、事務所に戻るのでありました。
Tシャツは汗まみれです…。