2018
03.19

シャンソンを聞きながら、夜が更けてもプリンターで、テキストの印刷、そして製本をしているのでありました。

十傳スクールは定員がいっぱいとなりまして、次の作業として、受講生さんの人数の冊数を、それぞれ刷らなければならないのであります。

もう13時間は続けておりましょーか。

ほれ、それぞれというのは教科が異なるのであります。

「誰かに頼べばいがえんちぇ」
と思うかもしれませぬが、性分としてそれが出来ないのであります。身旺というか、孤独の命というか、きっと一人で音痴なシャンソンを口ずさんでいるかもしれず、あるいは、もう忘れてしまっている人に悪態をついているのかもしれませぬ。

この作業は明け方まで続くことでありましょう。
いっきに行わないと、次の作業に移れませんです。

私メが受講生だったころは、テキストなどなくて、黒板の文字を写すのみ。
ノートなど使っている暇はなく、当時のコンピュータのミシン目の入った巻紙のような印刷紙、もちろん裏側は失敗した印刷の紙でしたが、それをアルバイト先でごっそりとカバンに入れて、教室に通たものであります。

印刷中は、エロ本など読んでおりませんですよ。そんなことをしたら、夜の街に忍んでしまうからであります。印刷中は、次の印刷するテキストの原稿のチェックをいたしているのであります。

電話が鳴ったって出るものですか。
ビジネスチャンス、エロチャンスなど知ったことではございませぬ。

テキストも進化いたしました。
最初の頃は、もう少し素朴で、方向性もてんでバラバラ。
いまはキッチリと先を見据えた完成品に近いのであります。

ああ、腹が減った…。
酒を飲みたい…。

そーいえば、先日、テキトーなところでメシを食っていましたら、お酒を奢ってくれるお方がおりまして、振り向きましたら、20代の頃からお世話になっている寿司屋のマスターでありました。

「この先生はね、人の痛みをよーくわかる方だから」
なんて心にもないお世辞を、同席者に叩くものだから、いっきに酔いが回りましたっけ。
だって、マスターの前で、ゲロを吐いたり、悔し涙にふけたり、或る師匠を裏切りもしたり、少しばかり雑誌に載り始めたころには銀座のママさんを連れたりしてオショシイ、オショシイ。

先生だなんて言ってイイ気にさせて、次に行ったときには、ドドーンと請求されそーなのであります。

しがなくインスタントラーメンでも食いますか…。