04.14
モーパッサンが大のエッフェル塔嫌いだったとかです。
で、なんとかエッフェル塔を見ないで済む方法は何かと考えたすえ、
「そうだ!」
と思いついたのが、毎日、エッフェル塔にのぼることだったとか。
おそらく嘘だとは思いますが、ニンマリさせられるお話ではあります。
私メも東京スカイツリーが嫌いであります。
好きなものなどありませんけどね。
建設中に、どんどん高く完成されていくスカイツリーを遠望しながら、舌打ちをしていたものであります。
が、今回、密室科で火星とか水星などの実星を取り上げるにつき、イーストヤードにあるプラネタリウムを見学に行こうかと思っておりました。
そのついでに…モーパッサンを真似ようとも。
「なんだ、これは!」
三千円もかけて昇ったことが、このザマでございます。
影がニョッキリと見えるではありませぬか。
モーパッサンだとてエッフェル塔の影は見えたはず。
その感想は語られていない様子でございますです。
いや、彼が発狂したのは、悪魔の影から逃れられないことを悟ったからかもしれませぬ。そのまま精神病院で狂い死にをしたわけでありますし。
が、微笑ましいことに、私メのみた影は、立小便の最中のように見えたことでありましょーか。ために発狂は阻止されましたです。
小便といえば、最近、私メは遠近両用メガネを使用しておりまして、これが手元が老眼鏡になっておりまして、階段を降りる時と、小便をするときに激しくボヤけて不自由なのであります。
駅の便所で隣のお方にぶっかけては申し訳ないので、チャックを下げる前に、ググっとのめりこむようにして近眼用のレンズに合わせる苦労をいたします。が、前にのめりこむようにいたしますと、他人の小便臭さが鼻孔を突いて、頭がクラクするので困っておるのであります。
まぁ、それはそれとして、目的のプラネタリウムは、
「零点だ」
と終了したとたん反射的に口を滑り落ちましたです。
どことなく腹立たしく、しかも入り口まではエスカレーターだったのに、帰りは階段を足でくだるというサービスの悪さ。
「もう用はないよ」
と追い出されるに似た仕打ちでありました。
ぐぐっと前にのめってボヤける階段を無事にしたまで苦労して降りたのでございましたです。