2020
01.21
01.21
十傳スクールが神田の会場であった日、午前中から雪が降り出しました。
舞い落ちては溶ける無駄な雪であります。優しくしてもお金を使っても、何にもならぬお女性のよーな、東京の雪なのでございました。
ふと、
「そーだ、泥鰌だ!」
神田には明治時代からの居酒屋がございます。それが、ひどく人気でして、行列を作ったりして、とてもオショシイのでございます。
普段なら、行列ができる店には、ぜったいに死んでもいきませぬ。ならぶ日本人をやまゆり園の英雄に頼んで皆殺しにしてほしいのでございますが、でも雪。
雪に免じて、恥知らずに、その居酒屋に向かうのでありました。
注文するのは、泥鰌のマル。
みるみる二合徳利を三本干しましたです。
美味いのであります。さすがは東京の泥鰌。
けれど以前のよーな真心が味にかんじられません。
おもえば10年ぶり以上でありました。
店員は朝鮮人のネエちゃんが、不愛想に注文をきいているし、熱燗もレンジでのチンというよーに滅んでいましたけれど、それも致し方あるまいなのでございます。
そのまま事務所泊。
口に泥鰌の独特な匂いが残っているのでございました。