2020
04.08

「やっているかな?」
毎年4月8日のお釈迦さまの誕生日、灌仏会には、自転車で、とあるお寺に詣でる習わしなのであります。
甘茶をいただき…そして裏のテントでお酒を、昨年は八杯もタダ酒いたしましたが、今年は…。
の心配がございました。

なにしろ外出禁止発令直後でございます。
官憲の目を盗むように、裏道を選んで、このお寺に辿り着いたのでございました。

「やっている!」
ちゃんとテントが張られて、サツマイモが焼かれる香ばしい薫りが漂っていたのでございます。

数人の老婆が列をつくって、時間をかけてなにやら拝んでいるのでありまして、「はやく、はやく」と心が急くのでございます。

このお寺はお金持ちの檀家さんがそろっているらしく、拝み終えると、お釈迦様の飴を配ってくれるのであります。

銀色のラップの中身がサツマイモ。
竹にはお酒が温められているのでございます。

ああ、昨年もいた老人が、最後の春をあそんでいるのでありました。おそらく来春は墓のなかでありましょう。図々しく生きているはずがありません。

今年はタダ酒、五杯で〆ましたです。
焼芋はお断りして、おつまみは柿の種。
五杯でもジワジワと効きはじめるのでございます。

「ことしは少ないねぇ」
私メを記憶してくれた係のオヤジが、もっとどうだいと竹の徳利を示してくれたのでありましたが、「いやいや」と紙コップを手で封をしてお断りいたしました。

例年ですと、盃も竹製なのでありました。やはり紙コップではお酒がすすみませぬ。

そのうちに酒好きどもが集まりはじめるのでございました。
話題は中国肺炎。
「生かしておかねぇぞ」
などオヤジどもが次々に白熱したのは、私メが、ひとこと、「中国人も酷いことをしてくれたものですね」と火種をつけたからでございます。すこしキムラ満夫になっているのかも。

まぁ、いずれにせよ、うららかな日で、花まつり日和なのでありました。

そーいえば、沢尻エリカどのも4月8日が誕生日だったのでは…。
酔っ払いはじめた意識で、オヤジどもの暴言をよそに、
「十傳スクールで占いを勉強したらイイのに」
などと白昼夢を描くのでございました。

ひょっとこ顔になっているのは、かんぜんに酩酊したからでありましょーか。

このあと私メは、ショッピングモールでアイスコーヒーを飲み、口に甘さをなおしたのでございました。

私メの緊急事態発令の一日目は、こーして過ぎていくのでありました。