2020
04.21

青い霊魂が、夕闇にしずむ、形になりつつある舘の下で光っているのでございました。

ぶっ壊したあと、何処を彷徨っていたのか、やっと屋根がふかれたので、
「イイですか?」
とエサをねだる尋ね顔の犬のように坂道で、私メを待っていたのでありましょーか。

ふたたび幽霊館の伝説が、ここからスタートしそうな雰囲気であります。

ケチくさく遠くからの画像でありますが、どーです、ホントの占いの館っぽいでこざんしょう?

日々のほとんどを関東で暮らす私メでありまして、大工さんも、
「バアさん一人で住まわせるんでがんすか?」
首を傾げます。
着工した今年の冬、私メ自身も、「どーいうつもりなんだ。ついに発狂したのか」と疑問でありました。
が、中国肺炎が流行り出してから、
「本能のカンは正しかったのかも」
と自信を深めたのであります。

秘密の部屋がいくつか仕掛けているのであります。
精神年齢は齢をとっても成長しないようでして、幼い頃の、秘密の部屋の夢が、この舘に備わっているのであります。秘密の扉もございますです。

この屋根裏部屋に、棺型のベッドをそなえるつもりであります。
けれど、この空間にたどりつくには、いくつかの秘密の部屋や階段を通り抜けなければなりません。

工務店さんは、
「はぁ?」
最初は呆れ顔。でも、「お客さんなのだから、お客さんなのだから」と自制しているのか、笑いをこらえつつもマジ顔で対応してしておりました。
でも、そのうちに、工務店さんの少年心にも火が付いたのか、妙に積極的に提案をしてくれるよーになったのでありました。

いちおうの設計図はありますが、作業を進めつつ、細部については協議しあうという段取り。

不要不急の外出禁止の厳戒令のなかを、次の工程の打ち合わせのために、モリオカへとたどり着いたのでございますです。

霊魂に守られているのかもしれませんです。