2020
09.22

月の三分の一は郷里のモリオカで過ごすよーになっておりますです。

そして本日も。

自宅に着くなり、野良着にきかえまして荒野を開拓するのでありました。
神蓍を振る手を草刈り機におきかえまして、
「いざ!」
なのでございました。

けたたましい2サイクルの草刈り機。
野草の茎が刈られて舞うと同時に、草の臭いが密集いたしますです。コオロギどもがうろたえたように地べたを這いつくばり、蚊の大群が襲ってきます。ために野良着は必須なのでございます。

おセックス中のよーに頭は真っ白であります。
足元の草を刈ることだけに専念しないと、危険でもあります。他のことを考えてはなりません。
「新幹線の後ろの座席のお女性は桃花煞の眼差しで、見ていたな」

など余計な思考は機械で足を傷つけたり、指を落とす元凶となるのであります。

作業の後の麦茶は格別であります。
機械の振動で痺れた指先を擦りながら、喉を鳴らしてゴクゴコするのは快楽の一つかもしれませんです。

来春は、この荒れ地に何を植えようか。
南蛮とか、紫蘇とか手のかからないものが条件であります。

これから本格的な秋が来て、そして冬で、この荒れ野もしばらくは雪に埋まることでございましょう。