2021
02.16

春の風にあおられながら、今年もミモザの花が咲きました。

花言葉は「秘密の恋」。
それだけで好きになりそーであります。

不義密通の意味の秘密ではなく、片思い的な秘密の恋なのだろうと推測いたします。
なぜなら、「ミモザの日」という日があり、「国際女性デー」となっているからであります。

国会で、数名のお女性議員が森発言に抗議の意味なのか、死に装束みたいに白い服に白い花をつけて出席したとかですが、ミモザの黄色の方が可愛らしかったよーな気もします。

ミモザは、東北ではほとんどお目にかかれず、関東に来てから、目にいたしました。
「ミモザも知らないの?」
指さした私メを、驚きと蔑みの混じった目で、いっしょに歩いていたお女性のお言葉を、なんとなく記憶しておりますです。

高学歴で、ある有名ブランドの女部長とかで、
「来週はパリだわ。さいきんの男は無能だから、忙しいのよ。それにくらべて向こうの男性はねぇ」
連れて行ったバーで、彼女が席を外したとたんに、
「なんて女だ…」
とお客たち。
マスターからも念を押されましたです。
「困るんだよね。ああいうの。もう連れてこないでくださいよ」

ミモザは、白いお花とは違って、男が自然にプレゼントしたくなる気さくさを感じられるのであります。
花屋で買い求めるのではなく、枝を手折り、
「似合いそうだから」
と。

でも、そのお女性には通じない気配でありました。
「こんな安い花が似合うなんて、バカにしてるの?」
あるいは、
「虫がついているじゃないの」
などと。
「春だから虫はいないはずだけと」
弁解しても、そーいう意味ではないのだということなのでありましょー。
きっと、ミモザの花束を贈ったとしても、彼女は、故意にそのバーに置き忘れたことでありましたでしょー。

恋になるかならないかの瀬戸際の関係にお似合いのお花かもしれません。
花瓶をあらいミモザの花を窓辺に飾る。さし水の音。
部屋を暗くしても、花はみずから光りをただよわせ、窓辺を淡くミモザ色にうるませている。

男の幻想であり、もはや、そういうお女性は絶滅にちかく瀕死の状態かもしれません。

「ありがとう」って言えばよかったと、涙ぐむのは、何十年後かに自分の顔を映す鏡の前でかもしれませんです。
いえいえ想いも出さないか…。

クワバラクワバラ。