2021
02.20

いしつか昔になってしまいました。
1998年から2001年にかけて、神保町の交差点付近の、とある喫茶店の2階の木造家屋を事務所として使用していたことがございます。
日夜、原稿作成に追われ、その仕事がとても生きがいに感じておりました。
遅いランチを摂った後の、古本屋巡りが、唯一の息抜きでございました。

古本屋の店先に4冊100円の棚がございまして、右の画像の一冊もソレでございます。

昭和のエッセンスが凝縮されており、いまでは、このような本を取り扱う出版社は皆無。

バカバカしい低俗本でございます。

この本が、事務所の書庫から顔を出したのでございます。
当時に流行った女優に似たモデルを使ってのラーゲ、つまり性交時の体位が満載されておりますです。
園まり、いしだあゆみ、中村晃子、安田道代、嵯峨美智子のそっくりさんまではイイのですが、都はるみのそっくりさんには笑えてしまうのでありました。しかも、ほとんど似ておらず、また似ている必要性はないのであります。
たんなるエロ本かとおもいきや、
『最近、アメリカのウィリアム・マスターズ博士が「人間の性反応」という一連の研究結果を発表した』との記載もあり、プラトーの重要性と説き『性興奮は、4段階ある。性興奮開始期→性興奮持続期(プラトー)→オルガスムス→性興奮消失期がある』などアカデミックな分野も網羅しているのが、微笑ましいのであります。

最後の章は「二人の愛のための法律編」とあり結婚や離婚、優生保護法などの知識も、この一冊で学べるよーな念の入れ方。

いやー恐れ入る本なのであります。

そして、そして、であります。
付録付きなのであります。

それが、コレであります。
「M検ゲージ」とございまして、チンポコの長さや太さを、付録を使って測定するらしいのであります。
サイズにとにかくこだわっていた時代なのでございました。

さて、古本だけに、封が切られておりました。
ということは、以前に、誰かが測定したのかもしれませんです。

驚いたことに、昭和44年に出版され、なんと3刷り目。

こういう文化に浸されていたわけですから、私メも含めてのジジイどもが、
「昭和の遺産」「時代遅れ」
などと揶揄されてもしかたございませぬ。
いしだあゆみや中村晃子のヌードにつられて購入した年代ですよ。

反省するもしないも、体質はどっぷりと昭和元禄なのであります。

けれど、言わせてもらえば、ネットでエロビデを眺めても、本質はほとんど変わってはおりません。
「理屈はイイから、さぁ、はやく脱ぎなさい」
昭和遺産につかりながら、ウィスキーでも味わうことにいたします。