2021
09.28

ボリメキという、卑猥とも感じられる音の響きをもつキノコが大量に出回っていたので大量に買い込み、今夜はキノコ鍋。

ボリメキの正式名称は知りません。
知ってしまえば、つまらなくなるでしょー。

この世には知らなくてもイイことが、けっこうあるのかもしれません。
17歳のお女性が、
「知らなくてもイイことを知ってしまった…」
と高校を中退したあとで、喫茶店のノートに書き込んだりしていました。

占いも知らなくてもイイこと…、いや、知らなくて当然のことなのかもしれませんです。
神様だけが知っていることを、非科学的なアプローチで知ろうとする技術が、占いなのであります。

「おせーて」
とせがまれても、
「いやいや」
と、そう簡単には無理ですよ。
ああ、「おせーて」は今の50歳前後の流行り言葉だったでしょーか。
「やりーノ」「ありーノ」とかも、いまはオショシイ、当時の流行り言葉。

親の恋愛とかも、赤面の気持ち悪さで知りたくない事柄の一つであります。
洗濯干し場につるされた、親の閨の行為のあとの染みも見たくないのであります。

恋の相手のホントの気持ちも知りたくないのであります。
「好き」
と分かった瞬間に体温が下がってしまいそーでありますから。

そう考えると、知らなくて良い事ばかり。

なのに、占いの人気は高いのであります。
「オレは占いなど信じない」
と30男が否定しても、占いは何千年も続いているから勝負になりません。
その男だって、子供が出来れば姓名判断の本を見て画数を決めたりいたしますでしよー。姓名判断は、明治五年の戸籍制度で百姓も苗字を定める政令が出たあとの短い歴史しか持たない占いなのにですよ。

まあまあ、このボリメキ鍋は出汁が効いて、じつに美味いのでありました。
老母と二人で、ペロリの夜でございました。