2021
10.31

四柱推命を解くには、それぞれの命式に現れている天干の強弱を正確に測ることが鍵であります。
たとえ財神が命式に現れていても、日干に比して、その財神が強すぎれば、身弱多財だし、反対に財神が弱すぎれば、身旺弱財となり、どちらもお金に苦労するということは、講義で口が酸っぱくなるほど繰り返してまいりました。
10年ごとの大運によって、その身弱多財や身旺弱財が、身旺多財となった場合などは、その10年間だけはお金に恵まれることになるのでありますが。

しかし、では、命式に現れていないし、また大運でも現れていない干は、どうなのか。
簡単に言えば、身旺ゼロ財とか身弱ゼロ財もあるのであります。

もう、お金に縁のない運命でありましょーか。
いえいえ、そんなはずはございません。
命中に財がなくても、お金を儲けている方々は大勢いるのであります。

「では、四柱推命はアテに出来ませんね」
早合点すれば、そーなるのであります。

ところが、命中には表れていない干もまた、ウィルスみたいに目には見えなくても、命中に存在する。
これが四柱推命の面白いところなのであります。
また、そーでなければ開運へのアプローチは不可能になり、たんなる絶望の推命学として、とっくの昔に廃れていたことでございましょー。

世の中には、信じられないお方がおりますです。
分かりやすいところでは、犯罪者。
殺人者もいれば、DVで我が子を殺すお人もいれば、ストーカーや、レイプ魔と呼ばれるお方もおりますです。
これらの方々を、
「理解しがたい行為」
と評するのは簡単であります。

けれど、四柱推命を志すのであれば、その方々の原点というか遺伝子のよーなものが、自分の中にも存在することを見つめる必要があると考えるのであります。
たとえ聖人君主の如き命式を持っていたとしてもであります。
どんな優れた命式にも、そこに現れていないウィルスの干が、存在するのでありますから。

逆に言えば、不幸な命式にも、大富豪に成長できる干のウィルスが存在するというわけなのであります。

自分の中にいる他人に気づいた時に、はじめて四柱推命は脈打ち始めるのでございますです。