2021
11.09

いま私メの会社の申告書を作成しているのであります。
売り上げと仕入れと、諸経費をまとめ決算書を作り、それから税務署や都税事務所に提出する申告者、そして納税。

易者は休業中…いやいや、いっけん、関係のない分野でありますが、経理の知識は鑑定で多大な財産となっているのは事実であります。

私メは、ちゃんとした仕事に就いたことがございません。
40歳近くになり、いまは亡き祖母から、
「モリオカさ帰ってきて定職に就けじゃ」
再三のごとく言われてきましたが、どーにか易者として食えるよーになったのでしたが、それは経理の知識が支えていたのでありました。

じつは、あるバイト先で経理の仕事を命じられたのでしたが、そこの正社員と、
「資格を取らないか」
誘われて、けっこう必死で勉強した時期がございました。
お陰で帳簿から決算書、申告書までの一連の流れを覚えたのであります。

そして、別のバイトをしながら、ラーメン屋とか土建屋など五つほどの会社の、経理をし、それぞれから月々五万円ほどの報酬を頂いておりました。

すべて占いに消えていったのではありますけれど、その仕事がなければ、経済的に占いの勉強は挫折していたことでありましょう。
銀座ジプシーや、その愛人の確定申告書も頼まれたりいたしましたです。

占いの仕事は、おもえば、すべての過去が財産になっているのだと確信しておりますです。

不幸な体験が、占いでは的確なアドバイスとして活きてまいります。
病気、失恋、倒産、イジメ、喧嘩、不合格、身内の犯罪、劣等感、挫折、苦悩…。
負の体験がプラスとして働くのは、占いしかないのではないかと思えるのでございます。

ただ単に干支の作用だけ眺めるのではなく、そこから漂うリアルな運命に息を吹き込み、生きた鑑定に至るのは、自分の体験を織り交ぜることで完成するのでございます。

立ち直れないほどの転落をし、周囲からバカにされ、もはや占いしか信じられないところまで追い詰められて、占いの勉強を始めるわけですが、その振り返りたくもない不幸な過去の数々こそが、無味乾燥な占いの骨組みに肉や血を与えるのであります。

ショップサイトNONNAの会社も、しかし、だんだんと私メの手に余る複雑さを呈してきましたです。