12.14
微かですが、茶碗から湯気が立ち上っていることを堪忍できるでしょーか。
この湯気を見ることが、人相の気色を見る訓練につながるのであります。
人相には、一般的な相をみる相法は知られております。
鼻と唇をつなぐ人中の溝がくっきりしているお女性は、恋をすると他の男には目もくれないとか、人中の溝が浅いと性に奔放だとか、あるいは目尻の皺が多いほど好色だとか判断するのが、ソレでございます。
その他に、人相には、血色、気色、画相という分野がございます。
「顔色が良い」「顔色が悪い」などと、よく言われますが、それが血色であります。
しかし多くの人々のいう、顔色の良し悪しは、「何となく」なのでございます。
本当の血色は、
「良い色が鼻から耳へと流れている」
など、キチンと見ることができなければなりません。
気色も同様であります。
が、普通の人の目では、血色も気色も見ることは出来ないのであります。
肌の底を流れる色、そして肌を通して感じられる生気を、意識して訓練して、はじめて、
「この人は、これからヤバイことをしそうだ」とか「昨晩、ヤリ過ぎたな」が、ハッキリと分かるのであります。
で、その訓練の一つが、茶碗のお湯から立ち上る湯気を見ることができるか、であります。
冷めてしまっても、湯気が見えるよーにする。
これが訓練なのであります。
普通には、
「見えるわけがない」
しかし、冷めても蒸発しているはずですから見えるはずであります。
角度を変え、あるいは、部屋の明かりを弱めたり、背景を黒くすることによって、よーやく見える場合がございます。
「見えました!」
などと、すぐに反応してはいけません。
それはウソつきであります。
自分に嘘をついては人相の訓練は失格。
占いをする方々は、自分に何か特殊な才能があると信じているケースが多いのですが、そういう傲慢さ消して、そして三か月ほど訓練を続けて、はじめて、
「おや?」
と体感するでありましょー。
すると、相手の顔が常とは別に見えてくるのであります。
では、視力を痛めぬよーに、訓練をはじめてみてくだされぃ。