2021
12.27

素朴な味噌ラーメンを欲しまして三食入りのヤツを買ってまいりました。
透明なビニールに、これ以上簡素に出来ないタレが入ったヤツであります。

それを味わいつつ、郵便受けに入っていたお節料理のバンフを眺めていたのであります。

「そーいえば、お節料理を食ったことが、いまだないのだった」
幼い頃から、お節料理とは無縁でありました。
モリオカの実家では、年末の30日に餅をつき、それを切り餅にして正月にお雑煮などにして食うのでありますが、お重に詰められたおせち料理ではございません。

お膳に尾頭付きの魚とかも金平ゴボウとか酸っぱいヤツとかが並びますが、
「おせち料理ってなに?」
と尋ねても「コレコレ、これだよ」と相手にしてくれないのでした。

そのうちに、大晦日に餃子鍋などに簡略化され、正月はそれらの残り物。
で、二日目は、とろろと麦ごはん。
とろろは、すり鉢でお雑煮の出汁でのばしたもので、親が言うには「正月料理に胃袋が疲れているから」なのでした。しかし正月料理といっても、質素すぎて胃袋は疲れているどころか、脂っこいものを求めているのでありました。

占いを始めてからは、元日からイベント占いに駆り出されていますから、コンビニ弁当なのでありした。

「おせち料理を食べてみたいものだ」
急に意識がシフトしたのでありました。
「食える時に食っておかないと、来年は死んでしまっているかもしれないからなぁ」

値段に目を落とすと、
おお、ずいぶんと値段の張るものだなぁ。

スケジュール表をみましたら、元日には予定が入っておりません。
「頼んでみよーか」
なのでありました。