2022
03.25

モリオカの桜の枝も桃色にもぞもぞしているのであります。

中学高校生の性欲のあたりでございましょーか…。
非常に過敏な時期でして、成長は早いのだけれど、わずかな刺激でダメになることも特徴なのでございます。

そして、自宅の庭の奥の空き地を見回っておりましたら、バッケが芽を出しているではありませんか。
こちらももぞもぞと。

季節に抵抗することはできませぬ。
しかし、バッケはいまが旬。
やわらかな芽を摘み取り、バッケ味噌にするもよし、天婦羅で味わっても美味なのでございます。

こんな季節の変わり目には、つくづくと運命というものを考えさせられますです。
スタートの時期なのに、しだいに周囲の奴らと差がついてしまうのはどーしてか。
まぁ、それでも最後には、幸不幸の帳尻は合うものですから、しかし、それは老いてみてはじめた分かるものでして、若いころには、絶望したり、下にいる者を見て、胸を撫でおろす、そんな連続なのでございましょう。

頑張ってみたり、噓をついたり、妬んだり。ブランドもので虚栄を張ったり、あえて自然派を気取ったり。

なかなか自分で、
「これだ!」
を見つけられないものであります。
40代になっても50代になっても迷いの中でございます。

60代になって、やっと、「この程度しかないのか、自分には」と諦観を決め込むことになるのであります。

それにしても、この早春のむずむずはどーいうことでしょう。
木の奥を揺らし、大地を震動させて芽吹くものですから、そのもぞもぞが、私メにも伝わってくるではございませんか。