2022
11.23

めったに自分のことを占ずることはないのですが、オノ家のダークサイトになると動揺してしまうので、神蓍を取り出すのであります。

昨日のブログでは、「ヨシノブ兄ちゃん」に電話しても返事がこないため、はやくも冷静さを欠いたところまで記しましたです。
あのあと、怒りを直前で抑え、しかし疑惑の鬼となって神蓍を振ったのであります。

出た卦が、天水訟。不変卦でございます。

「ん?」
最初に目に飛び込んだのが、旺相の亥の官鬼が応爻(△)に伏しているところでございました。
足を痛めたのか。

応爻の寅は旺相し、動かずとはいえ世爻(〇)を生じております。
世爻の午もまた休囚しているとはいえ、日晨の卯から木生火と生じられ決して弱いとは申せません。
「ひと安心か」
どす黒い疑いはすこし緩んだのでありました。

では、いつ電話が来るか。
亥ー寅の合が冲に合う巳日か。いや、巳では亥を冲する前に、申と合するだろう。
では、日晨の卯が上爻の戌と合しているから、それを冲する辰日。…明日か?
あるいは上爻の戌が応期を暗に合起してい知らせていると考えれば、寅ー午ー戌の三合が形成される。戌の時刻か。

すると八時過ぎ、つまり戌の刻に携帯が鳴り、瞬間、ピグッと飛び上がったのであります。
「じゃ、じゃ、悪い悪い」
膝を痛めてコートのポケットに入っている携帯をとれなかった、と言うのであります。
そして、俺の方からオノ家に行くと言うのでありました。

ヨシノブ兄ちゃんに連絡をつけたのは或る事情がございました。
頼み事なのであります。

もういちど、不変卦の「天水訟」を眺めました。
「その目的は達せられないな」
周易で「天水訟」は、お互いの意見がかみ合わないという意でございます。

天の太陽は東からのぼり西へと沈む。対して、川は西から東に流れ、それぞれの動きは反対である。
というの解釈でありますが、じつは周易64卦の卓越した理論の中で、この天水訟のみが劣っているのであります。
川が西から東に流れるのは中国だけであり、他の国は、てんでバラバラに流れております。

しかし、いずれにせよ、闇の奇門遁甲を用いずにホッと胸を撫でおろしたのであります。