2023
03.03

移籍した新しいジムに行ったのであります。

モリオカに滞在しているうちに閉鎖したジムは自宅から自転車で1分。新しいジムは10分の距離にあるのでありました。
じつは初めてではございません。

閉鎖したジムにいたトレーナーのSさんが、数年前に、この新しいジムへ移り、
「顔を見せてくださいよ」
誘われるままに見学したことがあるのでありました。

そのとき、Sさんの口元と額にイヤな翳りがあることを発見し、
「ここは厳しいのですか?」
いえいえ、とSさんは、他のジムから誰かを引き抜けと命じられているのかと私メが勘違いしていると誤解して慌てたよーに手を左右に振ったのでした。
Sさんは、その後、受付のかわい子ちゃと結ばれ、家庭をもったよーなので、あの人相の暗示は考え過ぎかと思っておりました。

ところが、Sさんは、ゆっくりと精神を病んでいたらしいのであります。
このジムを退職し、郷里の長野県に戻り、現在は東京の、ジムとは畑違いの仕事をしているのだと噂を耳にしておりました。

やはりSさんはおりませんでした。
メッシュの髪の若いジムのお女性と、かっこいい青年たちが慇懃に応対してくれたのであります。

最新のマシンは快適でありました。
油をキチンと差しているのか、どれもこれもスムーズ。
私メと同じ移籍したオババ殿たちも、心なしか若やいでいるのが驚きでございました。

懸垂をしましたら、体中に血液がみなぎるのでありました。

それにしてもSさんの人相を思い返し、
「きっちりと現れるものだなぁ」
ひとごとながら気になり、自分の額を鏡に写しましたが、昨年末のホクロの跡はほとんど消えているので安心したのでございます。

ジジイも多いのが気になります。
「話しかけるなよ~」
私メは朝は挨拶をしないことに決めておるのであります。男に対しては。

このジムで、またいろいろとあるのであろうなあ。
決めているメニューをこなし、早々に帰宅するのでありました。