2017
03.08
03.08
段ボールの奥底から、懐かしい看板が出てまいりました。
「ムッシュー星座協会 十傳事務所」
でございます。
それを、神楽坂の自室に飾ってみました。
オショシくなるのでありました。
協会とは名ばかり。
同志は心の中の人々だけ。
それでも希望に溢れていたのでありました。
つい、この間のようなのに、数えると、すでに20年近くが経とうとしていますです。
最初の事務所は東北沢でありました。
が、ここは八カ月で退去。
ギャンブル宝典の編集部が会社とモメて一時、休刊となり、その間、報酬が入らなくなったからでありました。
それから三カ月ほどして神保町へ。
そこの古い日本家屋の二階を事務所にしてドアに張り付けたのが、この看板であります。
「なになにムッシュー星座協会だと!?」
通りがかりの人たちの声が聞こえたりしましたです。
「アヤシすぎるーっ!」
はじめての鑑定客が来るまで半年かかりました。
「商売が下手だね」
とお客様に可哀想がられたこともございます。
「もっと図々しくしないと」などと。
磨いた窓に、古い看板。
フレッシュさが蘇るのでございます。
この看板、見つめていましたら胸に熱いものが込み上げてきました
先生の 「希望」 「苦悩」 様々なものが込められた看板です
どうか生涯手元に置いて大事になさって下さい
●十傳より→そんな大それたモノではございませんです。想い出だけでありますから。
見方によってはムッシューは無臭。心ない人たちは、怪しげだとそんな風に考えたのでしょうかね?
何故ならば、ムッシュかまやつさんは、ムッシューかまやつとは言いませんでしたから。
●十傳より→「-」と伸ばしたのは銀座ジプシー殿でありました。
最近、小野先生の「おしょしい」をズルいと思うようになりました。まるで「ほれほれ、ココでこんなにおっぴろげてるんだから、ソッチもおっぴろげなさいな。恥ずかしがらずに…」と誘われている気がしますですよ。ほら…きっとまた、誘われてひらひらと憐れな恥告白人が、スネたフリをして近寄ってきて、自ら網にかかるのでしょうね…
●十傳より→みんな傷つきたがっているのかもですよ。
先生もそんな時期があったんだと 安堵と安らぎを頂きます
●十傳より→いまでも、あんまり変わりはございませんが。
その看板は初めて占い師に見て貰おうと門を叩いた、あの茶店の二階に事務所があったその頃でしょうか?
うっすらと記憶の断片に残ってるような気がいたします。
あの頃はドン底ではないにしろ、絶望真っ只中でした。
そこでの鑑定で何か好転したような吹っ切れたような…だから今があるのかなと。
今や門下生となり諸行無常の中にも一閃の光明を見いだす事が出来るチカラを教わることになるようになるとは、その頃には想像も出来ないケツの青いガキでございました。
同時に、その頃の思い出がフラッシュバックしてきて本当にブチ殺したい奴も思いだされ…いやはや、キチガイになるところでありました(笑)
よい?思い出です。
●十傳より→あの茶店の二階であります。
まず書体がいいですね。いかにもおどろおどろしいのに口に出すと「ふふっ」と笑みがこぼれてしまう。そして渋い事務所の文字。これは期待できる!と何かセンサーが働くのは、私だけでしょうか。きっと妖怪ポストのように先生の「希望」が感じ取れる人にだけ見つけることができたのかも?しれませんね。
●十傳より→注文したのではなく、看板屋のイメージでありましょう。
易者の頂点に立たれた先生、本当に占いがお好きなんですね。尊敬します。
●十傳より→立ってませんですよ、頂点なんかに。
トミー事務所は、どうですか
●十傳より→は?
よく知らないものをぞんざいに扱ってしまうのは、結構恐ろしいことなのかもしれませんよね。気をつけたいです。
それにしても、人々の行動は今も昔も変わらないようですね。
●十傳より→むしろ退化しているカモであります。
かつてのストーカーではありませんが密かに一度だけ神保町の事務所訪ねました。
植物だらけだったので良い気を阻害してはまずいと思い退散しました。
流転に次ぐ流転…
安定とはこれいかにといった感じでお察しいたします。
●十傳より→住む処無くして、将に住む処生じるなり。流転の中にこそ安定があるのでございます。