2017
03.28

電話がございました。

「さいきん、私の顔が鬼みたいに写るのですが…」

これが口切でありました。

画像を送っていただいたら、見目麗しいお顔なのに、目だけが、たしかに鬼になっているのであります。まるで悪神にとり憑かれたよーに。

「この頃、旅行に行きましたか?」
と聞きましたら、
「あした行きます」
とのこと。

その方位は、大凶方でありました。
すぐさま旅行を取りやめるよーに言ったのであります。

それが一昨日のこと。
昨日のニュースで、彼女が行こうとしていた場所が、大映しになっておりました。
48人が雪崩に遭った、という。

本日、ふたたび電話があり、
「もう恐ろしくて気持ちが悪いです」
そして、彼女はいままでの身の不幸を語るのでありました

驚いたことには、20年ほどの前の引っ越しから何から何までが、まるで選んだように見事な凶方位だったのであります。
たとえば大格、たとえば小格、たとえば幼女奸淫などなど、これでは不幸を吸い取り、鬼の形相になるのも無理はございません。

その凶方位を反証するような、ここでは書けない酷い体験が、嘘ではないかと思うほどあげられたのであります。

凶方位を使ってしまう癖ができているのは明白でございます。

多くの場合、方位の知識はかじっていても、「あそこに行きたい」となると、勝手に方位を捻じ曲げることもございます。たとえば目的地が北の大凶格でも、北ではなく北西だと解釈してしまうよーな。

これは徹底した奇門遁甲療法が急務であると痛感したのであります。
過去は変えられなくても、奇門遁甲を正しく使うことで、未来に対して幸運の種をまけばいいのであります。運命は奇跡のような動きを示すことが、毎年数回起こるものであります。それに気づかないだけでありますが、奇門遁甲を正確に処方しておけば、その奇跡のような動きに対して敏感に反応することになるのであります。

「はぁ…」
彼女は、私メの興奮を冷ややかな声で聞いておりました。

「爪が短いよね、そして生命線がところどころ途切れているよね」
奥の手で、電話上で手相に触れました。
はじめて受話器の向こうの声が真剣なものになったのであります。

鬼を体内から追い出す秘策を教えて電話を切った私メは、なんとなくウキウキしている自分に気づいたのでありました。

「美人すぎる鬼女ではある…」

13 comments

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  1. 小野先生お世話になっております。

    すごいお話しです。
    不幸が不幸を呼び…方位の恐ろしさが伝わってきます。
    でも、先生と出会って、この方はもう不幸を吸わなくていいのですね。
    奇門遁甲療法、成功を願います。
    奇門遁甲初等科受講眼前にして、身が引き締まります。
    宜しくお願い申し上げます。

    ●十傳より→不幸な人はなぜか凶方位を選び、幸運なお方はなぜか吉方位を無意識で選んでいるのであります。

  2. 最近、家の遠くない所を歩いてみて、バブルが崩壊した後ゲスもブスもジジィもババァも、
    そしてガキも皆精神的に崩れている!! と強く実感するようになりました。

      ●十傳より→発狂するよりほかに手はないからかもしれませぬ。が、これはチャンスなのであります。

  3. 私も昨日のニュースを見て非常に驚いたのですが
    遭難はしたのですが死亡した生徒はいなかった真岡高校は
    小学生の頃に父が作った工場の近くにあり、
    その当時マンションを借りていたので、近くで遊んでいたのを覚えています。
    そして、そのニュースの前後に旅行会社てるみクラブが倒産と
    報道されました。
    私は一昨年、てるみクラブで海外旅行をしていたので、
    そのことでも驚きました。
    その時は飛行機のエンジントラブルで長い時間空港にとどまる羽目になり
    吉方位だったはずが凶方位に変わってしまいました。
    その後、予想外なことが色々起こり、大変苦い経験をしました。
    そして、昨日は雨が降っていたので家の工事ができず
    母は朝から発狂していました。
    その母の名前は、てる子です。
    世の中の出来事を何でも関連付けるのは如何かと思う如何かと思うのですが
    これは単なる偶然でしょうか?
    これから私に何か起こるのでしょうか?
    私は先ほど鬼遁を実行してきました。

    ●十傳より→他人の事故は関係なし。自分の身の回りのことだけを考え、関連付けることがイチバンであります。

  4. なんだか、怖い話しですね。
    不幸な人はその不幸に慣れて
    不幸を選ぶクセがつくのでしょうか。
    幸福な人はまた、幸福な選択をするクセがついてるのですね。
    私も自分で不幸な道ばかり選んできましたから。
    自ら地獄に飛び込むようなものです。すぐ近くに天国があることすら気づかないのです。

    しかし、最近は、肌のつやがすごくいいのです
    幸せになってきてるのかな♪

      ●十傳より→意識して吉方位を取っていれば、自然と無意識に言った場所が吉方位だというよーになるものであります。

  5. 私 この間旅行したのですが それがいい方位なのか 悪い方位なのか心配です
    奇門敦煌の知識があったら、こんな心配しなくて良いですよね

      ●十傳より→心配がひとつだけ減るわけであります。

  6. ってことは、気学初心者がよく使う、近くのコンビニに行くのにも吉方位を使う
    と言うのは正しい事なんでしょうか ?

      ●十傳より→正しくはないかもしれませぬが、凶方位癖を脱却するためには効果がございますです。

  7. 分かる気がします。私は逆に、吉方位を積極的に取るようになってからは、凶方位にどうしても行かなければならない用事も、よくキャンセル、変更で吉時間になったりして助かるようになりました

      ●十傳より→気の流れか変わったワケでありますね。

  8. 印鑑も吉凶を気にした方が良いのでしょうか?

    ●十傳より→私メはあんまり重視しておりませんです。

  9. 雪崩の被害にあわれた方々
    そして、その人達のお身内はどんなにか嘆いたことでしょう
    「きっと これは悪い夢なのだ」と思いたいでしょうね
    先生の鑑定、いつもの事ながら「お見事」という他はありません
    霊能者と呼ばれる人物は別として
    占い師として 先生の右に出る者はいないでしょう (カイカブリではありません)
    でも、羨ましいですね その美人さんが
    もし自分にも先生の様な 友人または恋人がいたら、どんなにか心の支えになるでしょう
    決してイチイチ頼るのではなく、ただ居てくれるだけで安心する
    顔を見るだけでも声を聴くだけでもホっとする
    私が何より求めているものなのかもしれません

      ●十傳より→方法を知らずして不幸なお方を救おうとするとミイラ取りがミイラになる危険性が大であります。清水に泥が混じるよーに。

  10. たぶん、良い鬼とそうでない鬼がいるんですよね。

    個人的な感覚では、凶方位に行くとカンが冴えすぎて頭がおかしくなったのかと思うことが多々あります。

      ●十傳より→人間の中には神様と鬼が住んでいて、不運なお方は、その鬼だけを刺激してとり憑かれるのであります。

    • とても興味深いです。こういった話は聞いていて飽きません。

        ●十傳より→そして悪魔にもいろいろありますし。

  11. 幸せになるにもお金がかかりますね。
    学生の身には厳しいです。
    以前1500円の時盤を愛用していましたが出鱈目でしょうか。

    ●十傳より→学生さんの特権は運命学には通用いたしませんです。

  12. カレンダーでは〇ですが、天地は庚己で刑格の場合には
    連泊は避けるべきでしょうか? ずいぶん前に予約して
    おりましたが、この怪談を読んでから悩んでいます。

      ●十傳より→大象吉ということであります。むろん庚己の作用は出るのであります。お女性ならば連泊は考えてくださいまし。