2021
03.29

前出の、外戚のナカムラ叔父の病状を、職業上の好奇心から知りたくて、庭で待ち構え、出てきた彼の老妻、つまり叔母に尋ねたのでした。

スーパーカブで雪道で転倒し(ただならぬケチ男でしたから、冬でもカブを利用しておりました)手首を骨折。それから体調が傾き、病院に行ったところ、持ち前の理屈屋の知ったかぶりで医者と口論となり、医者から「あんたは、いままでふんぞり返って仕事をしてきたのだろう。そういう人間は完治しない」と言われ、それから心も病みだして強い精神安定剤を服用しているとのこと。

「んだすか、んだすか、なるほどねぇ…」
顔の右側で心配顔。左側では悪魔の哄笑顔。

さて、彼らの息子のマー坊に壊された門なのであります。
壊されても、だからといって、
「弁償せよ」
と請求できないところが私メのお人好しさなのでありますが、
「ちょぅど良かったのかも」
の気持ちもあったのであります。

どことなく、
「気に入らない…」
門だったのでこざいます。

で、工務店のお方に来てもらい、打ち合わせ。
「考えたのですが…」と工務店のお方に提案されました。「雪が積もらないよーにすれば除雪車は入ってこないのでは?」
つまり、門に屋根をかければイイというのでございます。

「そーだ!」
膝を打った次の瞬間、
「予算は…」
そこに話は行き着くのであります。

が、「待てよ」と考え込み、「ここでケチると後悔することになろー」

家相書に曰く『華美に過ぎたる門は凶』とありますです。

「華美ではありませんよね」
念をおしましたら、業者さんは「家との調和を考えると、まったく華美ではありません」

危ない、危ない、業者のお方の術中にハマるところだと感じましたから、
「では、ついでに藤棚も作ってください」
術中にハマる前に、みずから炎に飛び込むことにいたしました。
「それからココに塀をめぐらし、玄関までのインターロッキングも新しく…」

「手抜きしてイイ事はありませんから」

振り返ると、いままでの人生で手抜きをしたことはなかったことに気づきました。
マイナスに働き、はげしい貧乏生活をしたこともあり、また就職もしなかったのでありますが。
クルマ選びにしても最高の一台をセレクトし、モリオカのヤツからは「湘南に住み、事務所は神楽坂かよ。オラたちのことバカに見えるべ」などとチャカされております。もちろん見栄でそーしているのではないのであります。十傳スクールの講義でも、難しすぎる回はあったかもしれませんが、手抜きをしたことは一度もございません。そーですそーです、お女性だってそう。最高のお女性とだけ接してきたではないか。
「また始まったな」
もう一人の自分が、ため息をついておりました。

今後、いかなる災禍が日本に襲いかかるかもしれません。
堅牢な外壁をつくる必要がございます。
屋敷の建て替え中の、ふた冬は雪がほとんど降らず、建て終えた今シーズンは大雪。
「大丈夫だ」
見えざるもう一人の自分に鼓舞するのでありました。

  1. 今日で僕もオルチン年齢マイナス6歳です。

      ●十傳より→おめでとーございマスです。

  2. アパート住まいでも塀はあった方が良いですか?

      ●十傳より→なるべくなら。

  3. 3/30庚丁の大象凶を実行しました。これで僕はまた悪の帝王に近づくのでしょう。ふふふ!!

    ●十傳より→けけけっ。

  4. 小野先生は器用だ事
    左右バラバラに内心を表せるお顔とは…
    まるでピカソの絵の様です

    ●十傳より→おやおや私メだけの現象ではないはずであります。