2021
07.18

最後の友達が死んでから、もう7年も経つのであります。
モリオカに戻ったときは、時間を作って墓前に、タバコを供する習慣が出来ておりますです。

モリオカの老舗の三代目。
三代目にして、家業の金物屋を潰してしまったことに、口には出しませんでしたが、相当のストレスを抱えていたよーであります。
それで、癌が発見されても、癌治療を拒絶して、最後は歩行も困難となり、半年で死んだのであります。
自分の死亡保険金によって、息子の代で家業を再建したと知ったのは、ずいぶん経ってからのことでございました。

「もう少し、頑張ってみよーと思うのさ」
タバコをくゆらしつつ、
「んでば、また来る」

彼の命日はもうすぐであります。

肴町のアーケード街の途中で別れたのが、最後でありました。
それは中学の頃に、いつも「んでば、まだ」と手を振る一画でございました。

生きていれば、令和の地獄を、どのよーに語るのだろーかと、彼の命式や、記憶などを総動員して、想像するのですが、上手くいきません。

私メと違い、祭りや、にぎやかなパーティーを好む男でしたから、
「はえぐコロナが終息すればイイぬぁ」
と語ったはずであります。
そして、そんな男がなぜ、すべての祭典に対して否定的な私メと付き合っていたのか。

もしかすると、当時の私メは素直な純真な少年だったのかもしれません。

いやいや、そんなはずはございません。

県の運動大会の時、1500Мに私メたち二人は、不幸にも選ばれたのであります。
当日、いよいよ出番が間近に迫ったとき、
「フケるべ」
ということになり無断でボイコットを決め、自転車で逃げました。
青山町の運動公園に「〇〇中学のサイトー君、オノ君、スタートラインに集まってください」のアナウンスがとどろいておりました。

彼の死の、ちょうど1年前、ふたりで酒を飲んでいましたら、彼が唐突もなく、
「あのこと、みんなに告白しねか?」
切り出しました。
「まだ早ぇべや」
あのこととは中学に警察が入り込んで調査された事件のことでございます。
下手人は、我々でございました。(窃盗とか痴漢行為ではございません)

仏心を起こした彼は、どこかで死の胞子が発生していたのでしょーか。

夏は、死人の思い出に耽るのが似合っております。

時代はさらに炎のない、地獄の烈火に燃えるでありましょう。
逃げ切れるか。
占いという非常識な武器で、逃げ馬のよーに、どこまで逃げ切れるのか。

  1. 今度の神蓍は桐の予定?みたいですが柔らかい素材なのでサイコロでボコボコになったりしないかとちょと心配です。

    ●十傳より→それはそれで味になるかもであります。

  2. 先生の親友の死を知ったのは先生ブログの中だったでしょうか
    もう7年も経つのですね …. あまりにも時の過ぎる速さに驚かせられます
    私の勝手な思いかもしれませんが
    ご友人が この世に生を受けて得た最も大きな収穫は
    小野先生という親友でしょう
    生前、いくら友人といっても帰郷のたびに自分のお墓参りをしてくれる人物
    この世にどれほど存在するでしょうか
    早すぎる死であったかもしれません
    倒れた時は さぞ無念だったでしょう
    でも 何年も変わらずこうして逢いに来てくれる
    先生が火を付けてくけたタバコを吸いながら きっと微笑んでいるでしょう
    そして「あの警察沙汰は秘密にすんべな」と言っているかもしれませんね

      ●十傳より→14の夏でありました。

  3. 亡父の命日は5月のゴールデンウィーク中。
    しかし、夏のこの時期父を思い出します。
    夏休み、母の実家で親戚一同が集まって大宴会した子供の頃
    あの時集まった面々も半数は彼岸の世界の住人になってしまいました。
    父や亡くなった人達はしやわせなのかも。
    新コロから続く崩壊の世界を見ずに逝くことができたのですから。

      ●十傳より→日本人の醜さも知らずに、ですね。

  4. あらあら。
    何をやっちゃったんですか?

    ●十傳より→忘れましたですね。

  5. ブログの話とは関係ないのですが、今日水道管が破裂しました。昨日水道局の人が変な音がすると来たそうです。昨日は悪霊に取り憑かれるかもと、メールにてあったので玄関に塩を撒いたのですがそのせいでしょうか?風呂に入れない。昨日、入らば良かったです。

      ●十傳より→洗面台をまたぐよーにして体を洗ってくださいまし。

  6. 良き親友に恵まれ、きっとこの方、喜んでおられますね。
    さて、お伺いしたい事がございます。
    小野先生の奇門遁甲の書籍を買った、全くの素人でございます。
    正直よくわからないので、お墓参りも奇門遁甲の方位を使った方が宜しいですか?
    使用の際、どのような吉を用いるとよろしいでしょうか?
    御回答何卒宜しくお願い致します。

      ●十傳より→向こうは親友とは思っていないことでありましょー。

  7. 今の世の中、歪みが多くありすぎて、死の扉が各所にありますね。
    気を付けて行動しなければなりませんね。

      ●十傳より→歪んで普通なのかもと思う今日この頃であります。

  8. 震災以前に亡くなった方は今思えば、しやわせなのかもしれません。こんな狂いまくってる時代を経験しないのですから。
    私の知り合いのその方は、リーマンショックの時に人生終わった…と嘆いてましたが、震災以後はその比ではありません。今は天災人災パンデミック経済破綻大増税。これから何がくるのやら…一つしかないでしょうけど。
    全体的に、妙に何かに、その何かは何かわかりませんが、急かされてる気がします。ワタシだけでしょうか?

    ●十傳より→新攘夷の時代も面白いかもです。