2011
08.11
08.11
じつに二カ月ぶりのモリオカへの帰省なのでありました。
父が死んでから、かくも長き不在はなかったような気がするのでございます。
庭はみごとに荒れ果て、まさに主のいない廃墟という有様でありました。
「だって、かまってくれないんだもの」
と別の男と交わったことを、私のせいにしたお女性がおりましたが、女はともかくとして、庭は、この手でふたたび整えなくてはなりません。
「他の男と寝ると、いぜんとは密着感が違うね」
と楽しむわけにはいかないのであります。
「違うっていうと、どこがどう違うの?」
「言葉にはできないけど、肌の吸いつきとかが微妙だけど絶対的にちがうようなきがするわけざんす」
庭にたたずみ、しばしエロい思い出をかき集めるのでありました。
エロくなくては庭の作業はできないであります。
ことに花を徹底的に処分するような作庭をとっておりますから、花からエロさを借りることはできません。
石の配置ひとつに女体を連想させなければならず、その妄想にはいるのにはコツが必要とされるのであります。
エロくない庭は不潔なのでございます。
しかし、とにかく夏草をむしるところから取り掛からなければならないようでありました。
つまり今夜の夜遊びを考えているわけでありました。
石、ですか…。
実家の父(68)も庭に石を置くんです。
北側の苔むした岩石を自慢してきます。
娘らしく、「ふ~ん」と冷たい態度のあたしですが、でも実は、どこかの旅館みたいで、静寂を感じる趣のある空間だなぁ~とは思っています。
あんな実家は嫌いじゃないです。喜ぶと悪いからぜったい言いたくないけど。
「なんで石なわけ?」と聞いても答えないのは、女体や過去のエロい思い出を凝縮してるから…だったりして…。
●十傳より→エロというより石の配置は膣とかクリトリスなどを念頭にしないと甘くなるのであります。油断が出るのであります。庭は女陰なのでございます。
以前の先生のコメントに、「歯が内側に入り込んでいる・・・」
という記事を探しているのですが・・・。
偶然、そういう女性と話しておりましたら、「はっ」っと。
●十傳より→トイレの神様を歌っていた子もその相でありますね。
けっこう我が強く頑固で手を焼くかもであります。同性に対して裏切ることも特徴でありますです。
『石の配置は膣とかクリトリスなどを念頭に』より
実家の庭は、芝生と庭木の境界に石が配置されています。
そして、他の石より6~7倍の
ひと際大きい中央の石を踏みつけにしなければ
庭の奥に進み入ることができません
・・・
あ、あんっ、痛いわ!
これから、
そこを通り抜ける度に
そんな声が聴こえそうな気がいたします
そして、何度も行ったり来たり・・・
ウロウロしちゃうかも・・・です
●十傳より→たまには打ち水もいたしましょう。生き生きとして悦びの声を上げるでありますから。
打ち水は柄杓で楚々とかしら?
でもそんな風流なことを悠長にしていたら
熱中症で倒れてしまうわ
(妄想で、ひ弱な女性になりきっています)
なので、
ホースによる身も蓋もないお道具で打ち水をおこないました。
ホース・・・なにやら楽しいお品ね、なぁんて思いながら
乱暴にあそこ(大石)に浴びせてあげました。
あ、あん、もっとしてほしいの
そんなはしたない声が聴こえてきました。
イヤラシイお庭・・・
この暑さで完全にいかれてしまったようです。
●十傳より→蚊取り線香を焚き、部屋を開け放ちますと、水遣りの庭から独特の官能臭が漂いこんでくるのであります。火薬のような熱気の底にある、毒薬のにおいが。
『インラン』だったような気がしますが・・・。
●十傳より→インランでいいわけであります。インランでなければつまりません。