2015
01.21

なにしろ寒く、口を動かして喋ることすら気力を要する葬式でございました。

足元からしんしんと寒さが這い上がり、このカラダを温めるにはお女性の柔肌しかございますまい。酒を飲んでも酔いが瞬時に醒めますから。

ところで、仏事も時代と共に変わるのは知っておりましたけれど、驚いたことがございます。

それは入棺まえに、死者をすっぽんぽんの丸裸にして、遺族たちに布きれで拭き清めるという儀式であります。
これは赤面でございますというよりも、恐怖でありました。

みな、
「えっ?」
という表情のまま、当然のような進行役の人の指示に従い、「さあさあ」と丸裸の前に集められるのであります。
「自分もこうされるのか?」
「それだけはごめんだぞ」
の心の恐怖が、無言の叫びとなって伝わりましてございますです。

これはたぶん、セレモニー会社の計略で、その儀式を含めることで料金が加算することになるのではあるまいかと。

けれど、死ぬ前に全身の美容整形が必要ではないかと、すっぽんぽんの伯母を目の前にして相当のショックを受けたのでありました。

などの話題を、駆け付けた弟と語りながら、葬式前の腹ごしらえにと鰻屋でひさしぶりにうな重を食うのでした。

すっぽんぽんも、これが生きたお女性に施すのであれば、意味も意識もまったく違ったものになりましよう。

死者より、性者がやはり一番でございますですね。

さて、納骨の際、伯母の骨の粉が私メの指につきまして、それが静電気か何かの作用で、いくらほろってもほろっても落ちませぬ。
「みーたーなぁー、ワタシの皮ばかりのオッパイをみーたーなぁー!」
とでもいうように。

在りし日の伯母の想い出を語るのは、しばらく時間を待たねばならぬよーであります。

  1. 母は生前
    「亡くなった後、頭にあんな三角の布を付けるなんてイヤだわ」
    「なんで火葬した骨を前にして、係の人はいちいち骨の説明をするのかしら」
    「見世物みたいで私はあんな事はされたくない」
    と言っていた母の葬儀と火葬は
    喪主である兄が嫌がっていた事は一切やらないように葬儀屋さんに頼み
    母の望みは叶いました。
    先生の故郷では、昔は死者をそのように清める必要があったのだと思いますが
    「亡くなった人の裸は見たくない 自分はそうされたくない 」
    と誰もが思う事は、時代と共に変えていった方がよいのではないかと思います。
    きっと段々には変わっていくのでしょうね。
    先生はまだ盛岡なのでしょうか。
    「大格という凶格を犯して」との事でしたので案じております。
    事故もそうですが、寒さと疲労で体調を崩されるのではないかと心配です。

    ●十傳より→吉方位だけでなく凶方位も経験しないと易者としてダメではないかと思ったりしております。ただ凶方位だと知って行くのと、そうでないのとではずいぶん作用が違うでしょう。また避凶ペンダントの効果も確かめたいのであります。