2023
07.25
07.25
実家の向かいの建設中の家で、「餅まきをします」と知らされたので、お近づきにサンダルをつっかけて行ってみました。
と、いうよりも、
「松井のオバちゃんは大丈夫か?」
気になっていたのであります。
この建築中の住居は、松井さんの隣家だからです。
もともと松井さんの土地なのであります。
ですから塀もフェンスもなく、丸裸状態で、土を動かした影響を受けているのであります。
いつも松井のオバちゃんは、草取りをキチンとする人ですが、今夏は草ぼうぼう。
姿も見ていません。
餅まきがはじまりました。
近所の子供たちが30人ほど。中高年のオガさんたちもあつまり、放られた餅に群がり拾うのでありました。
が、そのなかに松井さんの姿はありませんでした。
私メも餅を拾いました。
拾うつもりはなくても、天から餅が放られますと、反射的に拾ってしまうのも不思議であります。
いいえ、いくつかの餅にはコインが仕込まれていることを見つけたからであります。
じつは棟上げ式に餅まきをするのを見たのは初めてでございます。
モリオカでも聞いたことのない珍しいイベントでありました。
松井さんの家はしーんと静まっておりましたです。
窓は開いていましたから、中にいるはずであります。
おもてで、賑やかな歓声を、松井のオバちゃんは、どんな気持ちで聞いているのだろーか。
ちらとでも顔をみせればイイのに。
「勝手にすればいいのだ」
一時間後には、それらいろいろをすっかり忘れているのでありました。