2023
10.16

毎年、10月になると登山をしていました。
が、もう無理ではないかと、体力に自信を持てなくなっております。

登るのはイイけれど、下りなければならないことも考慮しなければなりません。

やっかいな痛風もほとんど痛みを感じなくなるほど回復いたしました。
時間もたっぷりございます。

しかし…。

それでなくても思い出すと、「さぁ、登るぞ」と意気込むのは前日まででして、いざ登山口に立つと、「えっ、タイヘンそうだ」と尻込んだものでした。
だから、山へ憧れを持つのは自宅だからであって、実際には、登り始めてから下りきるまで後悔のしどおしになるに決まっております。

では、低山ならば体力的にも支障はあるまい、なにも高い山でヘトヘトになることはあるまい、だいたいにして登山などして何になるのか。
これもまた自宅での反芻する気持ちでございます。

ソロキャンプが流行っていますが、あれはあれで楽しいものであります。
けれど、使い終わったテントや煤けた食器類の、帰宅してからの作業が手間であります。

幼い頃は、はやく大人になり、いろいろと困難に挑戦したかったのです。
老いると、ホントの老体になるまで、やり残したことに対する挑戦の意欲はあっても、
「無理はいけない」とか、「意味がない」など屁理屈ばかりが挑戦心を霞ませるのでございます。

と、弱音を吐いていても始まりません。
好日山荘の店内をまわるうちに、初雪で高山植物が、一面、白くフリーズした荒涼たる風景が脳裏に広がるのでありました。

どんな山でも八合目から頂上にかけて、不思議な「気」で満ちております。

つい、登山靴の紐を買ってしまいましたです。