2024
02.12

死の名所がございまして、
「つい引き込まれるよーに」
踏切内に誘われるのだと語っているのを耳にしまして、
「どれどれ」
向かいました。

フェンスの向うの傍らに、お花が供されておりました。
上り電車と下り電車がひっきりなしに往来し、だけでなく貨物列車まで行き来しておりました。
運が悪い時には10分程度踏切の前で待たされるのであります。
急いでいるお方や、短気なお方は、その間隙をついてシグナルが点滅しているにもかかわらず、踏切の棒をくぐって横断するよーでございました。

つまり、死にたくて死ぬのではなく、不慮の事故が多発する場所なのだと納得したのであります。

いぜん、ずっと前のことですが、この場所で彼氏を失くしたというお女性がおりました。
その彼は、すこし精神が病んでいて、東海道線のデッキから飛び降りようとしたところ、反対車線から来た上り電車にはねられたとか。
当時は、デッキのドアを簡単に開けられる車両だったのでございましょー。

「肉片しか残らなかったそうです」
生年月日を調べると大運と年運が、死への赤い矢印のよーに、彼の命運に突き刺さっているのでありました。

しかし、それはそれとして、
他の踏切の多くも、同様に「開かずの踏切」状態だったわけですから、なにもこの踏切だけが、運が悪い時は10分も待たされなければならないということではないのであります。

「わたっても大丈夫」
そうな誘惑にかられる踏切なのでしょー。

べつに死霊を感じることもなく、春風が吹き抜けておりました。

大運と年運がヤバイ時には、そういう安易な危険な場所に近づくと、死への赤い矢が発射されるのかもしれません。

死は誰にもかならずやってくる現象でございます。
体内には、死の遺伝子が組み込まれているのであります。
その死の遺伝子が発動するのは、
「いつなのか?」
これを調べるのも易者の仕事の一つなのかもしれませんです。