2021
03.10

鑑定で自分を失って怒ってしまったことが二度ございます。

一度目は、まだ鑑定をやって間もないころ、電話鑑定をしてムカッといたしまして、子機をぶん投げてしまったのであります。
そのエピソードは後で。

さて、二回目はちょうど10年前の3月22日だったかであります。
原宿の奥まったところで、ちょっとしたパーティがございました。
エロ文学の集まりでございます。

画像は、荒縄で縛られたお女性が片方の乳房を出してステージに置かれ、その横でエロ文学を朗読しているのでございます。

バカバカしい限りであります。

エロはエロで良いのであり、それを芸術に高めよーとしている魂胆が不純でありました。
占い師の地位を高めようとしている奴らと会話しているに似た腹立たしさが込みあがるのであります。

両者とも地べたを這いつくばって、なんぼの世界でございます。
勤め人や商売している人たちより、何段も下の存在。またその自覚がなければいけません。

さて、主催者というかエロ文学の大御所を紹介されたのであります。
ちゃっかりと良い生地の和服など着こんで文豪気取りでございました。

「先生のことを占って差し上げてくださいよ」
担当の編集人に言われました。
「ただで?」

ジジイの白髪頭をビシャリと、ひっ叩いたら、さぞ気持ち良かろうと妄想しておりましたから、さらにイライラが募るのであります。

ジジイはお決まりの手を差し出したのです。
「手相ではみません」手相でも良かったのでありますが、臍が曲がっておりました。

生年月日で占うことにいたしました。

「何を知りたいですか?」と言いましたら、
「いつまでボクは生きるかな」
「かな」だと?「ボク」だと? ダチ公じゃねぇぞ、このクソジジイ!

その時ジジイから死臭が漂っていることに気づきましたです。
「いいのですか?」と前置きし、
「命運は尽きておりますよ。たぶん、来月か、再来月まで持ちません。来月だと7日、再来月だと5日か6日」

場は騒然となりましたです。
「せ、先生になんてことを!」
老人のこめかみの血管がぶくっと膨らみましたです。

ふふんと笑い、ジジイの妙に透き通った目の奥をのぞきこみ、生命力を吸い込むよーに、「死ね!」と念を発したのであります。

子供じみた真似をしたものだと、10年前の行いをオショシク思ておりますです。

もういまでは、鑑定では感情は出さず…というか命式や易卦に集中しますから、イライラすることなく、おだやかに、なごやかに優しくやさしく鑑定いたしておりますです。

ああ、あれから10年。

老エロ作家は、あの年の5月6日に亡くなりましたです。

もちろん、そのエロ出版社からは二度とお声はかからず今日に至っておるのであります。

11 comments

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  1. 先生凄すぎです。 まさしく、荼枳尼天ではないてすか。死期を予知し方位神である、天部の神様。すでにその域に達していたのですね。オン、キリカク、ソワカ。かな。

      ●十傳より→死期については祖母と父でヤツで確証を得たのであります。

  2. 先生 怖過ぎ!
    当てられたのは、四柱推命でですか?
    それとも、超能力?魔術?
    断易ではなかったんですよね???

    ●十傳より→四柱推命であります。

    • いえ、先生はもう人間を超えてらっしゃいます!((((;゚Д゚)))))))

      ●十傳より→そろそろお陀仏かもですね。

    • それは困ります!
      不老不死でお願いします!

        ●十傳より→不良武士でいきますか。

  3. 先日初めて鑑定して頂いた者です。

    > もういまでは、鑑定では感情は出さず…というか命式や易卦に集中しますから、イライラすることなく、おだやかに、なごやかに優しくやさしく鑑定いたしておりますです。

    これ、ホントでした。伺うまでは色々想像してしまい、身もすくむような思いでうかがいました。相談したらギヌロと睨まれて、「私メには関係ないことであります」とか言われたらどうしようかと冷や汗かきながら事務所の階段をあがりました。
    しかし、全然そんなことないので鑑定してもらいたい方は安心して見て頂いて下さい!
    1時間あっという間で、もっとお話してみたいなあと感じさせる雰囲気でした。
    全然モリオカ語が出てこなかったのが残念でしたけど。
    聞いてみたかったんだおん(←使い方あってますか?)

      ●十傳より→正解は、「聞いてみてがったのに」これに対して「聞いてみてければいがったのに」と会話が続きますです。

  4. 小野先生、よく死臭がすると聞きますが、
    どんな匂いなんですか?
    ペットでも死臭ってしますか?
    御回答いただけたら幸いです。

      ●十傳より→ございますです。乳がんのお方の臭いと、胃潰瘍のお方の臭いでも違いがございますです。ふわんと漂うのであります。自分を嫌っている時の相手の臭いもございますです。

  5. 自分の口臭が一番気になります。

    ●十傳より→それは自己嫌悪ということなのでしょーか。

  6. 生霊の匂いもありますか?

      ●十傳より→生霊は良く分かりませんです。ただ、好意を寄せてきたな、というお女性の臭いは正確に分かりますです。

  7. 涙を流すように銭湯にいったら脱衣所でおしっこ漏らしちゃいました。
    幸い私しかいなかったので慌てて除菌しましたー。

    ●十傳より→穴という穴から水が出そーでありますね。

  8. 今ひとつ匂いに関して
    想像ができませんが、
    御回答有難うございました。

      ●十傳より→匂いを説明するのは難しいですね。

  9. 十干十二支の数秘術でで見ると2021/4/22-4/30には給付金の話がまとまると出ました。ふふふ!!!

      ●十傳より→日付、メモいたしましたです。