2013
04.30

けがれた女…という言葉はまだ使われているのでありましょうか。
男たちにもてあそばれたお女性を意味するのでありましょうが、お女性がみずからを「わたしはけがれた…」と口にしますと、どこか得意げな響きもこもっておりましたです。

お花が虫に食われたのか、破れているのでありました。
可愛いお顔のAV女優ちゃんのようでもありますです。
と、見てしまうのは、正常なのか、差別的なのかは自分でもわかりませぬ。

が、「ああ、もったいない」という気持ちと「むしろ愛おしい」という気持ちが混雑しているのでありました。

海岸道路の途中で車を止め買い物をしていたら、助手席のお女性がおりませぬ。
見回したら、岸壁のテトラの危険な場所で手を振っておりました。
蕎麦をすすりながら、
「死んじゃうよ、あんなところまで行ったら」
「いいんだよ。死んだって」
「なぜ?」
「死んでも悲しんでくれる人はいないから」

冗談っぽく笑いながら、彼女は真っ白なTシャツにはねた蕎麦ツユを気にしている様子でありました。
「ハサミある」
私メは小型の折りたたみの七つ道具をわたしました。
彼女は汚れた部分を、ジョキジョキと丸くくりぬきました。

「キチガイ」
「そう、キチガイだよ、入院してたし」

彼女は、しかし、自分のことを「けがれた」とはひとことも言わず、「わたしは男運だけはいいのよ」とニタッといたしました。
「みんなイイ人たちばっかりだった」と。

だんだんと私メは自分が苛立っていることに気付き、そのいらだちの理由を考えました。

破れた花への嫉妬だと知っておりましたが、考えることで嫉妬を追い払っていたのでございますです。
「イイ人、イイ人、イイ人」
破れた純白のTシャツの花は私メのことも、そう思っているのでありましょうか。

そう思わないと神様の天罰でもあたるのではないかと。

夏は、ふたたび眼を覚ましたようであります。

  1. この女性の先生に対する気持ちは
    特別だったのでしょうね。
    「死んでも悲しんでくれる人はいない」は
    「あなたには悲しんでほしい」
    の気持ちの裏返しなのではないかと思います。
    入院していたとの事ですが
    きっと心の繊細な方なのでしょうね。
    単なる憶測かもしれませんが
    先生を愛し、自分を支えてほしかったのではないかと。
    その方は今どうなさっているのか
    幸せであってくれればと思います。

      ●十傳より→支えようとすると、逆に怖がり、いつも一定の距離間を保とうとしていたのでございますです。

  2. どうでもイイ人かもしれませんが。

     ●十傳より→どーでもイイ人だとしても、易者は大切にしなければいけませんです。

  3. 断易のお陰様でロト7が当選しました!

    なんと200円の黒字です!(笑)

    次回のそでの下はブランディーどら焼きというキワモノの予定です(笑)

    ●十傳より→黒字は黒字でございますです。

  4. この女性、先生と似ている気がいたします。

      ●十傳より→キチガイと言うところが、かもしれませぬ。