04.30
けがれた女…という言葉はまだ使われているのでありましょうか。
男たちにもてあそばれたお女性を意味するのでありましょうが、お女性がみずからを「わたしはけがれた…」と口にしますと、どこか得意げな響きもこもっておりましたです。
お花が虫に食われたのか、破れているのでありました。
可愛いお顔のAV女優ちゃんのようでもありますです。
と、見てしまうのは、正常なのか、差別的なのかは自分でもわかりませぬ。
が、「ああ、もったいない」という気持ちと「むしろ愛おしい」という気持ちが混雑しているのでありました。
海岸道路の途中で車を止め買い物をしていたら、助手席のお女性がおりませぬ。
見回したら、岸壁のテトラの危険な場所で手を振っておりました。
蕎麦をすすりながら、
「死んじゃうよ、あんなところまで行ったら」
「いいんだよ。死んだって」
「なぜ?」
「死んでも悲しんでくれる人はいないから」
冗談っぽく笑いながら、彼女は真っ白なTシャツにはねた蕎麦ツユを気にしている様子でありました。
「ハサミある」
私メは小型の折りたたみの七つ道具をわたしました。
彼女は汚れた部分を、ジョキジョキと丸くくりぬきました。
「キチガイ」
「そう、キチガイだよ、入院してたし」
彼女は、しかし、自分のことを「けがれた」とはひとことも言わず、「わたしは男運だけはいいのよ」とニタッといたしました。
「みんなイイ人たちばっかりだった」と。
だんだんと私メは自分が苛立っていることに気付き、そのいらだちの理由を考えました。
破れた花への嫉妬だと知っておりましたが、考えることで嫉妬を追い払っていたのでございますです。
「イイ人、イイ人、イイ人」
破れた純白のTシャツの花は私メのことも、そう思っているのでありましょうか。
そう思わないと神様の天罰でもあたるのではないかと。
夏は、ふたたび眼を覚ましたようであります。
この女性の先生に対する気持ちは
特別だったのでしょうね。
「死んでも悲しんでくれる人はいない」は
「あなたには悲しんでほしい」
の気持ちの裏返しなのではないかと思います。
入院していたとの事ですが
きっと心の繊細な方なのでしょうね。
単なる憶測かもしれませんが
先生を愛し、自分を支えてほしかったのではないかと。
その方は今どうなさっているのか
幸せであってくれればと思います。
●十傳より→支えようとすると、逆に怖がり、いつも一定の距離間を保とうとしていたのでございますです。
どうでもイイ人かもしれませんが。
●十傳より→どーでもイイ人だとしても、易者は大切にしなければいけませんです。
断易のお陰様でロト7が当選しました!
なんと200円の黒字です!(笑)
次回のそでの下はブランディーどら焼きというキワモノの予定です(笑)
●十傳より→黒字は黒字でございますです。
この女性、先生と似ている気がいたします。
●十傳より→キチガイと言うところが、かもしれませぬ。