2016
10.15
完全に、受講生のみなさまに、貯めておいた四柱推命の知識を吸われたのでございました。
帰りの東海道線は、心なしか頼りなく、ホーム降りても真っ直ぐに歩けないのでありました。
甲日生れの卯月の途中まで進むのに、なんと6時間も要し、ゴールの遠さを感じました。
けれど、癸日の丑月を終わったあとは、「もうメリットなし!」と背を向けられるのは必定。
講師の宿命なのでございます。
あたたかなお女性の瞳が、急速に冷え込むことだろうと確信いたした初回の、四柱推命卒論科でありました。
私の言葉をシャカシャカとペンの音を立ててノートに写し取り、そこから脳髄に沁みこませることでございましょう。
四柱推命の考え方、そして鑑定のコツ、果ては、推命通りではない人たちの判断など、理論と、これまでの実占経験のすべてを、ご伝授するつもりなのでありますから、これは自業自得と申すもの。
もはや、これ以上の講義は、どこにいったって受けることはできないのであります。
が、いまは、ただ眠りたいだけ。
マドンナたちのララバイが、胸に沁みるのであります。
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2016
10.14
十傳スクールも、やがて五年目を迎えますです。
その記念…というわけではありませぬが、四柱推命卒論科を明日、10月15日からスタートする運びとあいなりました。
四柱推命の調候用神法を中心とした奥義公開でございます。
おそらく受講生の多くは戸惑われるのではないかと予測しております。
とくにスクール発足当時の四柱推命初等科を受講の方々は、突如とした鑑定法に驚きを隠せますまい。
初等科も進化をへて、現在はかなりの精度に至ってており、それは師範候補生から「はじめて耳にしたことばかりで、ズルイです」と睨まれるほどであります。
また、先日のセミナーで学研の方から、記録しないのはもったいないという意味のことを言われたので、今回はレコーダーを使用することにいたしました。
受講生の皆様には撮影および録音は絶対の禁止事項となっておりますゆえ、ヨロシクであります。
どーれ、最終のチェックも終わり、あとは忘れ物がないかどうかだけ。
四柱推命は干関係と、地支、そして干合をうまく料理できればシメたもの。
長丁場となりそーであります。
健康と精神状態、それと記憶力を維持しなくてはなりませぬ。
お女性という名のお薬は不可欠でございましょう。
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2016
10.12
いまだに、かような携帯を使用しております。
格別、不便でもなく、また色々な人とつながりを持ちたくないので、これで十分。
メールも最近はほとんど使わないのであります。
この携帯に電話がございました。事務所からの転送であります。
「○○でがんす」
一発で分かりました。
高校で非常にお世話になった担任教員からでございました。
私メは、学校関係には死亡届を出しておりますから、そういうところから連絡があるわけがないはずでありました。
どこで電話番号を知れ得たかと尋ねるのも愚かしいので、はぁはぁとお相手いたしましたです。
元教員もかなりボケが来ているよーでして、話の辻褄が合わないところがございましたが、それはそれで私メにはどーでもよいこと。
「ではモリオカに戻りましたら、クラスメイトがやっている店がございます。電話で赤紙を出しますからお会いしましょう。死神が来る前に」
と、納めの言葉にも、ほわーん半分ボケ返事でシャレが分からなかったみたいであります。
電話を切ってから、
「死ぬのでアローか」
とか思いました。
私メになつかしいと電話をする人は、死ぬ確率が高いのであります。
それはそれとして、しばらくの間、かつての郷里の秋の匂いに包まれた感じでございました。
不意に…
「オレと逃げよう、いっしょに!」
自分の声もリフレーンしてオショシくて耳を塞いだのでございました。
「あやまずも成長の一過程だべよ、オノ君、期待してっからな」
もと教員は、私メにそういい、他校のオズベさんと、盗んだ車で東京に行き、事故を起こした17歳の私メに、救いの手を差し伸べてくれたのでありました。
それもこれも嘘のような過去であります。
じっと携帯を見つめておるのであります。
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