2020
06.22

疫病の影響をいろいろと考えてみましたです。

まぁ、最近は電車も混雑するよーになっていますが、ちょっと前はガラガラで最適でありました。
また料理のレパートリーも増え、家飲みで、
「いいか…」
てな調子であります。

一つだけ、調子が狂ったといえば、キムラ満夫の旅が出来なくなったことでありましょうか。
「今頃になって現れて、ほんなこつ人でなし」
など、再訪した店で言われる楽しみが、完全に消滅したのであります。

旅行中、ひとところに腰を落ち着ける癖がありまして、その間は、同じ店に通い、その土地の住民に成りすまし、関東に帰る際も、
「こんどの出張は長くなるなぁ」
どこまでも嘘を貫き通すのであります。

そして数か月後に、
「おこんにちは」
店の扉をひらくスリルの愉しみと言ったらございません。

常連客の何人かに混じり、ピタッと溶け込む瞬間も悪くございません。
また数か月間のうちに新しい店の客となったみたいなお女性に声をかける新鮮さも。
「気をつけんと危険じゃけんね、こんひと謎っぽいごたっけん」
感づかれたな…と、そのママさんの言葉の毒をかみしめつつ、しかし表情をかえずに、
「いいところにホクロがあるね。そーいう人はね」
とスケベ話にもつれ込む充足感。

しかし、もうそのお愉しみも失われたのであります。

人にはアバターになる解放感が必要かもしれません。

四柱推命で、
「よーし、今回は冬月生まれの弱い太陽を持つ甲日生まれの人格になろう」
足の組み方から頭の掻き方、弱点も作り上げる楽しさを奪われ、やはり不自由なのであります。