2010
12.26
12.26
女医に、
「一週間後に抜糸よ」
とニタリとされて帰宅したジョルノであります。
エリザベスカラーのために服を着せることもかなわず、ヒーターをきかせたシートの上で、このような情けない姿。
睾丸を抜き取るということはどういうことなのでしょうか。
「ワンちゃんてね」
と女医は私に注意をしたのであります。
「傷ついたイヌをみると、その傷口を舐めて癒そうとする性質があるのね。でもイヌの唾液には雑菌があるから、とても危険なのね。だからロメオちゃんに、ここを舐めさせてはダメなの」
女医はジョルノの術後の傷跡をしめしながら、意味のあるような目つきでゆっくりと私に視線をもどすのでありました。
ブラッシングすることもできませんから、毛は乱れっぱなしなのであります。
こころなしか元気がありません。
失ったということはこういうことなのかもしれません。
同じオスとして同情を禁じ得ないのでございます。
ついに、あの頭の奥にまで白い電流が痺れるようにスパークする官能の悦びを知らずに終わってしまったジョルノ。それにロメオ。
お前たちの分まで官能に浸るから安心しろ、と心で呼びかける私メでありました。
「ぜんぜん平気なものなのよ」
と女性たちは去勢されたイヌたちのことを語り合ったりしていますが、平気なわけがあるでしょうか。
去勢を女医に依頼した私が言うのもなんですが、そこはかとない哀愁が漂っているのでありました。
まぁ大変でしたね。最近、子宮の手術をしたイヌはエリザベスカラーをせず、ガムテープ一枚でした。先生に「エリザベスカラーをしなくていいんですか?」と聞くと「大丈夫ですよ」の一言でした。よく見てみるとエリザベスカラーをしている犬猫がいませんでした。
商売っ気のない動物病院ですが重く考えず良かったです。
お子さんのいない女医さんは結構慎重に考えますですね。
子供を生むほどいい意味でいい加減になるでしょうね。
●十傳より→エリザベスカラーは見ている方が切ないのであります。女医さんはチンポコに慎重なのでありましょうか。やはり…。
ロメオ君は、いつもきかなくてうざったく感じる相棒が、元気がないので本当に心配しているのだと思います。
どんな手術であれ、術後は気力も体力も免疫力も落ちて、しんどいと思います。
ジョルノ君が早く元気になって欲しいですね。
ところで、ジョルノ君を見るたび、高貴な顔つき…と思っていましたが、はた!と気がつきました。
馬の顔つきに似ているのであります。
さながら白馬、いや、もしかしたら一角獣のユニコーンの生まれ変わりかも知れない…と、見るたびに思うのであります。
●十傳より→ユニコーン…なるほどそう見ると似ておりますです。ロメオに比べ、かなり気は強いのであります。
動物の去勢は人間ならばパイプカットでありましょうか・・。パイプカットは「現在複数の子を持ち将来子供を作る計画がなくかつ妻の承諾を得た」人でなければ出来ないそうです。今はこの手術をされる人は減少されたとか。
男性不妊症の人にとっては贅沢な悩みですね。
快楽を味わうにしても糖尿病に気を付けて節食すれば家康公のようになるであろう。
●十傳より→不妊症の人の悩みは、すぐ妊娠してしまう人の悩みと、どこかでつながっているような気がしないでもありませんです。