2023
04.02

例年より桜の開花がはやいと聞いていたので、今年は諦めていましたが、名も知らぬ神社の境内に満開の桜が咲き誇っておりました。

咲けば散る。
これが桜の宿命でありましょーか。
咲きたくて咲くのでもなく、散りたくて散るのでもない。桜はそういう植物なのであります。
そこに人生をマッチングさせたくなるだけのこと。
短い春の最後を飾る花なのでございましょう。

春を、人間の青春と置き換え、春夏秋冬と数えれば、私メはすでに冬。
玄冬の時代を迎えておるのであります。

花咲じじいの物語を連想いたします。
愛犬を焼いた灰を桜木に撒くと、いっせいに花開くという、あの童話を。

不感症のお女性に快楽をもたらす爺さんの話だと、かなり以前から斜に構えて解読しておりましたです。
すると、犬が「ここ掘れワンワン」も、まるでエロ話のように迫ってくるのであります。

映画「燃える秋」のなかで、老いた佐分利伸が、若き真野響子に、
「さぁ、脱ぎなさい」
としゃがれ声で促すあのシーンを私メは30代のころから、いくども真似ておりました。
自分もきっと、いやぜったいに言うんだ、「さぁ、脱ぎなさい」と。

通りかがかりに目にした桜の老木は、
「そろそろイイでないの?」
励ましてくれているよーに感じたのであります。

  1. >自分もきっと、いやぜったいに言うんだ、「さぁ、脱ぎなさい」と。

    きっと、若いお女性たちは言われたくないと思いますよ。

    ●十傳より→やりがいがありますですね。

  2. 桜ばないのち一ぱいに咲くからにいのちをかけてわが眺めたり。
    岡本かの子

    ●十傳より→葉っぱの方にも愛情を。花だけでなくて。

  3. 甥っ子も左手首骨折、その兄ちゃんも骨折しました。
    病院大儲かりですね。

    ●十傳より→骨が折れますですね。

  4. 60歳を過ぎても、昔流行った、風のアルバムをパソコンで時々聞いています。
    「あの歌はもう歌わないのですか、私にとっては思い出なのに」と。
    私の身の上とはかぶらないのに、琴線に触れます。
    「私のためにつくってくれたと、いまも信じてる、あの歌を…」
    涙がでそうになるほど、今も切なくなります。

    「愛しています~~~」

    ん…先生に愛しているなんて言っちゃいけないと。
    そーだ、そーだ、愛しているなんて、言っちゃいけないんだっけ。

    それでも愛しています。
    大好きな先生の、おめめが治りますように。

      ●十傳より→伊勢正三のヤツですね。あれはイイです。