02.05
ひどい風邪も快方へと向かい、近くの魚屋でもとめたホタルイカを熱燗の友といたしたのでありました。
まだナマは胃に負担だろうとボイルしたものにいたしましたが、来るべき季節の息吹が感じられるのでありました。
いつの年のことでしたでしょうか。などと、まるで源氏物語の書き出しのようでありますが、もう10年も前のことのはずなのが、時の遠近感を失って、つい去年のようでもあり、夢の中の出来事のようにも感じられることがございます。
ある年、私メはポルシェを運転し関越道を遡上し、新潟から村上、直江津だったかを抜けて冨山、氷見へと向かったことがございますです。むろんお女性に逢うためでありました。
高速の両脇には雪が積もっておりました。
氷見で食ったホタルイカとお新香巻は、いまでも忘れられませぬ。
ポルシェは背中にエンジンを背負う設計になっておりますから、振動を膀胱が吸収し、小便が近くなることが欠点でありました。
お女性とかわるがわるに尿意を刺激され数キロごとにサービスエリアで休むことになったことを懐かしく思い出しますです。
彼女とは、その後どうなったか、あまり記憶にございませぬ。
冨山から氷見までの短いドライブだけが記憶に残っているすべてでございます。
春たけなわの季節に助手席のマットにかくれるようにミカンの小さな皮がみつかり、「あいつの食ったやつかな」と思いましたけれど、それも不確かでございました。
やがてクルマをたたき売り、別のクルマに乗り換え、さらに幾台かのクルマを経験いたしましたけれど、いまおもえば、あのツーシーターのフルオープンのポルシェには素敵な思い出の断片がいくつかあったように思うのであります。
もはや視力が衰え、クルマより自転車というように退化いたしましたが、寒い夜にホタルイカを肴に熱燗を傾けましたら、ふと、チェロが奏でる低い旋律のような北陸の深い夜の白さを思い出したのでありました。
おいしそうな蜜柑ですね。食べたい。
赤いちゃんちゃんこではなくて、赤いポルシェ素敵!ですね。先生は雰囲気がエロかっこいいので、赤が似合いますねー。ポルシェに乗っけてほしかった!
●十傳より→ポルシェの色は白でしたけど…。
あれ?なんで赤のポルシェだと思ったんだろう。自分が怖い。。。先生の助手席に乗るのを夢見ておきます。
●十傳より→「あれ?」ですと? 瞭然であります。年寄り扱いする気持ちがあるからでありましょう。赤いちゃんちゃんこ、などと。
たけさんよい(^^)
真っ赤なポルシェは山口百恵の歌のイメージからでは?
ちゅ~か、小野先生!
体調が悪いのなら明日は休講になっても誰も文句は言いませんよ…(^^)
●十傳より→残念ながら回復してので、明日は雪を眺めつつの講義とあいなりましょう。
怒らないでくださいよーー。日曜日、チョコお渡ししますから。先生はブラックチョコがお好きなんですよね。
●十傳より→へへっ、言ってみるものでありますね。
先生でしたら、どんな高級車でも車マケしませんね。
白のポルシェから降りてくる先生の姿はどんなにかステキだった事でしょう。
私の知り合いで、20年近く 黒い4ドアのスカイラインを乗り続けている男性がいます。
大事にしているためか まったく古さを感じさせず、人目を引く美しい車です。
私などは 乗れればイイ、税金の安い軽の方がイイ
という車しか乗りませんが(イエ それしか乗れませんが)
男性は拘る方が多いですね。
昔は高級車、今は自転車
何を乗ろうと、それを操るのは先生自身。
先生が魅力的な事には変わりはありませんね。
●十傳より→懐かしいデザインのスカイラインは斬新であり、そこが、すこし寂しい気持ちになってイイですね。私メの最初のクルマは117クーペでありました。
そういえば…
私がこのブログを見つけた頃にも
先生ひどい風邪をひいてたの思い出しました。
ちょうどイタリアへ行く前だか後だか、そんな頃。
ああ…
随分と時が流れました…。
いえ、ちょっと個人的に
年を重ねる哀しさを痛感しているところなんです…。
●十傳より→あれは風邪ではなく、神楽坂のすし屋のネタにあたったのであります。発熱で、病院に貰った(買った)薬で今度は藻屑。あれから五年ほどの歳月が流れておりますです。