2018
07.17
真っ白な肌にかぶりつくしやわせは健康でなくてはできませんです。
夏はいま激しく燃え、巨大な円盤のように天空をおおっております。
大嫌いな夏ではありますが、夏の次に待ち構えているのは秋。冬の終わりにして夏の妄想に怯えているよりは、ずっとマシかもしれませんです。
事務所に着くと寒暖計は39度を表示しており、汗が吹き出し、バスタオルは血を吸ったよーにずっしりと重くなりますです。
が、一時間後には32度になり、14時を過ぎるころには28度。
コンビニの漬物と、温泉卵を大量の水で胃袋に流し込むのであります。
食欲も性欲も旺盛。
夏を乗り切れそーなのであります。
高脚カニを茹で、むひむひと喰い、が、お酒は控えめにし、あとはPCに向かうのであります。
お化けの夏、エロの夏、読書の夏、音楽の夏なのであります。
なんだかバカにパワーが出てまいりました。しかし、こういう時こそ、危険かもしれませぬ。
確実に一歩ずつ進むことが大切であることを長い時間の経験から学んでまいりましたから。
言葉に気をつけ、行動に用心し、欲望を自制し、浪費に対しては厳重にガードをかけつつ、秋の準備をしなくてはなりませぬ。
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十傳の日記 /
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2018
07.16
神田には戦争で焼け残ったよーな建物が、いまだに解体されずに残っているのであります。
当時は文化住宅として流行の最先端の建物だったのかもしれませぬ。
分筆して所有者が複数いて、その所有者の所在がつかめないために、解体することもままならず、残存せざるを得ないのでしょーか。
十傳事務所も、いぜんは、こーいう古い建物の二階を借りていたのであります。幽霊のよーな事務所でありました。
古い木材が腐った臭いのする、ネズミ駆除が定期的にある事務所でございました。
1997年から2001年の4年間、その幽霊屋敷が事務所だったのであります。それから別の建物の、こんどは8階のペントハウスに移り、そこもまた幽霊屋敷でございました。
女占い師の幽霊が、室外機に座り、髪を風になぶらせていたのを目撃したのも、ペントハウスの想い出なのでございます。
あの頃は、個人鑑定はほとんどなく、雑誌や書籍の執筆だけを仕事としていたのでございました。
美人のお手伝いさんを雇っては失敗したのも、当時の想い出なのでございます。
失敗と申しましても、お手付きをしたのではございませんよ。
完全にナメられまして、無断欠勤、日々の遅刻等々、それはすさまじいモノでございました。
時は流れるものでございます。
いまいましいオリンピックという名目のもと、東京は変えられております。絶対に失敗してもらわねばなりませぬ。
亡霊屋敷をたまに通りかかります。
しかし、なにもかも嘘ではなかったかと信じられぬのであります。
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2018
07.14
やくざの街、新橋の一画にあるナンパバーでの撮影なのでありました。
エロ人相ということで引き受けたものの、核心になりますと
「その辺で…」
なんて言われてストップ。
仕方ないので緑茶ハイをがぶがぶ。
インターネットTVの撮影のお話なのであります。
空腹に緑茶ハイでありましたから、たちまち酩酊。
喫煙ルームで一般客のお女性をナンパしましたら、一部始終が胸のマイクの音声からダダ洩れ。
いやはや、ただただ解散の時間を待つのでございました。
ふーむ、いまが旬のお女性が食われたがってたむろうておるのでございます。
バカバカしくて撮影に付き合っている場合ではありませぬ。
が、ふと周囲を見回し、
「あれっ」
と。
「オレが最長老では…」
激しい羞恥を覚えたりするのでございました。
最終から二つ前の東海道線で、やっと与えられたカツサンドの味が空腹の胃袋に沁みわたるのでありました。
もういっぽうの胃袋は空腹のまま。
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