2014
01.15

冬の空を見上げつつ、offの一日を楽しんでいるのでありました。

が、占いのことが浮かんでしまうのは易者の習性なのかもしれませぬ。

奇門遁甲に「行軍三奇」という奥義がございますです。
会議などの際に、時間盤を用いて有利に話を進めることに激しい効力を発揮するものであります。
もともとは戦場で用いるものなのでございます。

これは立向盤と座山盤を対比させるのであります。
すなわち、ホームかアウェーにするかを時間盤を見比べて決める方法であります。

むろん恋愛にも強い即効性があるものなのであります。

たとえ、凶方位だとしても、「相手を圧倒する」という目的を達成するためには、あえてその凶方位を使うのであります。立行盤と座山盤との戦いでありまして、吉方位だからといって凶方位に勝つとは限らないのでございます。

この極意をいつの段階で、十傳スクールの皆様にご伝授するかを、スケジュールなどと照合しながら指を折って数えるのでありました。
と、まどろんでいた瞼が覚醒され、まずは腹ごしらえに、札幌のラーメンをズルズル。

「断易の魅力2」で百点満点を出したお方が誰なのか分かったので、私メも張り切りがいがあるというもの。スクールのお方でしたから安心いたしました。外部の人だったら殺さねばならぬところでした。

奇門遁甲の時間盤は面倒くさいのであります。
これをどーやって簡単に理解していただくか…問題はその一点。

奇門遁甲は解釈は簡単であります。面倒なのが作盤。
しかし避けては通れぬ道であります。

「し、質問いいでしょうか」
と、ほとんど反射的に浮かんだ姿がございます。
「かりに、行軍三奇で凶方位を使って、会議に勝ったとして、その凶方位は別なところで作用するのでしょうか?」
「……」
「簡単な質問、よろしいでしょうか。ほ、ホントに恋愛にも効き目ありますか」
「……なぜゆえ、その質問が簡単なのか分かるのであるか?」

ふと質問禁止をしていた過去の師匠の存在を、いまになって納得してしまうのでありました。

冬の雲は高く、雪を降らせるまでには至らないようでございました。

2014
01.14

昨年末から、ちとハードでして、カラダに優しいモノを、と思っていましたら、巨大な箱が贈られてきて、開くと湯葉とお豆腐が入っていたのでありました。

おお、これはタイムリーであります。
どっしりと濃い日本酒を舐めつつ湯葉をつまむのでありました。

肉食に慣らされた舌には無味無臭。
目をつぶって食せば、何の味なのか分かりますまい。

が、遠くの方から微妙なお味がしずかに寄せてくるのであります。
それは晩秋の森の中で大木に耳を当てると梢から風の音がかすかに聞こえてくるような。
あるいは伊豆の田園に夜更けに出て、地面に耳を当てると、遠く潮騒が伝わってくるような。
そのような味が舌の先から喉のあたりに感じられたのであります。

すると次の瞬間、ああ、湯葉だ…と、しみじみした日本の味覚にカラダ全体が包まれるではありませんか。
おフェラは愛情がなければ男に伝わりませぬ。
好き好き好き、唱えつつヤルことが極意と聞いた記憶がございます。
けれど少女が心だけでヤル、涙ぐましい切ない行為に等しい、しかし、和食を支える確固たる存在をたしかに体験したのでございます。

ではではと、千枚漬けも箸にとるのでありました。
これもかすかな塩加減でございます。

お女性の冷たいお尻に頬づりするがごとく、疲れきって火照った口内をしんしんと冷ましてくれるのであります。

その昔、モリオカの実家に京都から知人が千枚漬けをお土産に訪ねて来たことがございました。
その千枚漬けで一杯やろうと思っていましたが、いつまでたっても出てきませぬ。
厨房にたったところ、母(その頃はまだ老いてはおりませんでした)が、
「投げだ」
というのでございます。
「だーれ、糸引いで、あめでらったおん」
とのこと。

千枚漬けは、そのネトーンとした粘りが美味いのであります。
それを悪くなったと勘違いし、裏の土手の残飯捨て場に捨てたというのであります。

そういう思い出に浸りつつ、白の和食を堪能したのでございました。

2014
01.13

月一回の、奇門遁甲講座の1回目が1月12日にございました。

北は北海道、西は岡山という遠方からお越しいただき恐縮至極でございました。
富山、長野、名古屋、大阪からもいらしゃって、お泊り組は6名かと…。

うひゃー、責任重大ということでもありませぬが、とんでもない極秘伝の公開からスタートしてしまったのであります。
たとえば、なぜゆえに「乙」は安定をつかさどるのか…などなどであります。
テキストに使っている学研の「奇門遁甲術入門」には、もちろん記載されていないことであります。
夜の部や四月からの春組の受講生の方々にも、これは平等に公開せぬわけにはまいらぬ仕儀とあいなったわけであり、これら秘伝のタグイは、お金をだして教えられたものや、自分で長年の期間から会得した貴重なものもあるのでありますです。

初回からこうですから、このレベルを最後まで保ったら、私メの持っている知識はすっからかんになる恐れがございますです。

「どーするべが…」
と、昨夜はうなりつつ高級ワインを傾けたのでありました。

それから、
おかげさまで、「奇門遁甲術入門」の2刷が書店に出たようであります。
奥付の2刷を確認したうえで、ご購入くださいまし。
いろいろと訂正などもしてございますから。

「どごを、直したえん?」
というご質問には、お答えいたしませんです。ふふ。