2017
08.10

シロ殿からのコメントにいい加減な判断をしてしまいましたので、ここで改めて、であります。

(シロ殿は納甲を火珠林で行っているようでありますが、ここでは胡喣納甲法によっています)

恋愛占では、合冲を重視いたします。
この卦は、天地否の六合卦。悪くありませんです。

一、それぞれの十二支の強弱から調べますです。
●一番強いのは、四爻の午の官鬼。月建を持ち、日晨から生じられ長生に入るであります。
●二番目は二爻の巳の官鬼。旺相しやはり日晨から生じられ、長生。
●世爻の卯の妻財も休囚していますが、日晨と同五行。しかも、動いて亥ー卯ー未の三合の旺支となっております。
●応爻の戌の父母は旺相し、日月と三合しております。また四爻の午とも三合の情がございますです。
●五爻の申の兄弟が最も弱いのであります。空亡し休囚、そして日破。

以上の条件で最初の判断をするわけであります。

片想いでありますから、世爻と応爻を検討いたします。
世爻は卯の妻財で強いパワーで応爻を合しています。剋合でありますが、応爻の戌は旺相しているので剋に耐えられる力を有しています。ただ、応爻が動かないのが残念であります。
しかし、この片恋の気持ちは応爻に伝わり、世爻の思いにこたえることになるのであります。世爻は桃花殺を持ち、激しい恋情を抱いていることが見て取れますです。

二、状態の判断
●五爻の空亡の申兄弟は何を意味するのでありましょうか。兄弟でありますから、恋のライバルでございましょうか。応爻は、この五爻の休囚の申に、気持ちを漏らしております。しかし、申には駅馬が付き、空亡。応爻の気持ちに応じることができません。心か体が駅馬、つまり離れたのでございます。
●そこに世爻からのアプローチ。朱雀の付く応爻ですからイケメンでありましょうか。暇つぶしに付き合うってみようか…なんて思うのは男として当然でありましょう。せっかくだし、断っても悪いしな、と。
●世爻は動いて未を化出いたします。この未と、四爻の午が合。「化出爻は他の爻に影響しない」というのが原則でありますが、ここでは吉凶ではなく状況判断であるし、隣爻でごさいますから例外的にOKでございます。
三爻での合なので、これはおSEXを意味します。また午の官鬼は応爻の戌と三合で結ばれていますから、同一人物と見ますです。つまり、二人はおSEXまで発展するのであります。
そのところで、世爻は、自分にやや呆れるかもしれませぬ。亥卯未の三合ではありますが、世爻は化墓するからであります。桃花殺が、午官と合するためには化墓しないといけませんです。「自分は、そういう女ではなかったはず」なんて思うかもしれませんですね。あるいは結婚に引き込むためにか。
なにしろ快楽を意味する子孫が伏蔵しているところに、初爻が動いて亥の子孫が現出するのでありますから。

三、問題点
●この卦は吉占でございます。「合は冲を待つ」の原則から酉月には動き出すでありましょう。それとも卦身を持つ申月の場合も考えられますです。
●が、いかに吉占ではあっても、そこに凶の気配を見つめるのが断易のセオリーであります。
はたして寅ー巳ー申の三刑が揃っておりますです。トラブルを告げる三刑であります。
しかも巳の官鬼は二爻であり世爻の隣爻。しかも二爻は宅爻と呼ばれ、家庭の中の男を意味しますです。
シロ殿が既婚者であれば、この点を厳重に注意することが必要でございます。心当たりがなければ、身近の第三の男でございましょうか。
●また三刑の申の兄弟は日冲されているだけで死んではおりませぬ。申月になると息を吹き返し、ちくちくと邪魔することになるかもであります。
●不用意なおSEXは望まない妊娠を引き起こし、それが堕胎となることもまた、この卦には隠されておることに注意を求める次第でございます。
●気にかかるのは、占者が、空亡を戌亥に誤ったことであります。卜易でありますから、そういうことも加味すると面白くなりますです。

もっと語りたいのでありますが、まずは、卦を三段階に分けましての解説でありました。