2019
06.02

アサリを見かけましたので、ワイン蒸しをすることにしたのであります。

「砂抜きをしてください」
とありましたので、塩水につけました。ゴトゴトと貝が動く、恥ずかしいほど水を吐き出しておりました。

が、急用が発生いたしました。

仕方なく、貝を冷蔵庫に。

そして、翌日の夜。

貝が動きませぬ。
「死んだのか」
しかし死臭はにおいませぬ。

ニンニクを微塵にし、オリーブオイルで炒て香らせ、て白ワインを注ぎ、貝を放り込みましたです。

ガラスの蓋をしましたら、
おお、死んだと思っていた貝が次々に開くではありませぬか。生きていた証拠であります。

冷たく放置していたお女性を、つい連想してしまいました。
「焦ることはない。焦れば事を仕損じる」

濃厚なお汁をすすると、体内に沁みわたり、大阪での疲れが半減していくことを実感いたしました。

貝を存分にしゃぶったあとは、茹でおいたパスタを投入。バジルも大量に。

早く食べて…

一昼夜じらされた貝は、脳髄が痺れるほどの妙味となって、私メのものになったのでございます。

すべてはこの事なのかもしれませんです。