2023
05.26

岩手と秋田の秋田側の県境にある『秘湯』のお宿に連泊いたしましたが、その暇なことといったら苦痛に近いのでありました。

ほんとうなら理想に近い過ごし方なのでしょーが、実際には時間をもて余すのでございます。
秘湯でも、2月に行ったホントの秘湯なら、閉じ込められた安心感を満喫できるのでありましたが、この『秘湯』は嘘の秘湯でして、なんと朝、10時には観光バスが到着し、日帰り温泉巡りのツアーのルートにかかっているのであります。

良いのは、秋田の銘酒をそのまま堪能できること。
作りたての生酒をぎゅっと冷やして出されますから、胃袋を直撃し、それがじんわりと波紋のよーに広がり、少ししてから酔いが訪れるのであります。

ただ、食い物が柔らかすぎ。
魚も、肉も、フキの煮つけも、ワラビも、姫タケも、歯ごたえがございません。
おそらく、この地域の人の多くは歯が弱いのではないかと推測いたしました。

仕事や文庫本を持参いたしましたが、秘湯なのに、観光客で気がわやわやと落ち着かず、結局は1ページも進めることはできなかったのであります。

これもまた温泉の楽しみ方のひとつでございましょー。
そー思わねば、うるさい秘湯に滞在することはできませぬ。

そしてまた、Wi-Fiがつながるのも良いよーで悪く、悪いよーでホッとはするのでありました。