2012
10.22

昨日、ロメオと海に行った帰りに、肉屋をのぞいたら、豚タンが格安で並んでいたので700グラムほど買ったのであります。

タンは脂身が多ございます。
焼いて食すると、グググになり藻屑化するでありましょう。

そこで、タンのしゃぶしゃぶにしたのでありました。
脂がお湯に落ちるであろうと考えたからでございますです。

事前に軽く塩をふりました。

すると血がぬらぬらと流れ出したではありませぬか。
歯医者で出るような、なかなか切れない濃いヨダレのような血でございました。

これを、「悪血はながれ出た」と解釈いたしまして、まずは、熱湯にしゃぶしゃぶ。
いやいや、二分ほどは煮ないと食えませぬ。

野菜はレタスのみ。

いや、レタスがじつにイイのであります。

一個では足りませんです。
レタスは二個ほど準備しておくべきでしょう。もしも、試そうとい場合にはですが。

これはイケますですよ。
本当に。

赤ワインでも白ワインでもOK。
むろん、おビールもよろしいでしょう。

またたくまにタンはペロリなのであります。

が、30分後、やはり藻屑がもよおしてまいました。
タン臭い、脂だけの藻屑でありました。

つまり本当のウンは出なかったというわけであります。

2012
10.21

久しぶりに浜におりて、ロメオと駆けたりしたのであります。

今日の湘南の日差しは夏の名残りがございました。
すこし走りましたら、私メは汗だく。
ロメオもカラダを火照らして、舌で息。

つい二カ月前までは愛欲の人々でにぎわった浜に、人は絶え、浜の上の道をランニングの奴らが流行に負けじとばかり走っておるのでありました。

40歳過ぎたら三キロ以上のランニングは凶。
50歳ならば一キロ。
60歳は電信柱一区切り間。
コレを守らねば、顔が老いるのであります。
心臓にも負担がきますです。

が、日本人はどーして、このように流行りに弱いのか…。

が、そんなことよりも、秋の引き潮は鏡のように美しいのでございます。

とどーんと轟く波の音に、ロメオはやや怯えておるのでありました。

さあ、これからどーしようか、ロメオ。
どーやって生きていこうか、ロメオ。

ランニングの奴らに追い抜かれながら、波の寄せては引き返す繰り返しを眺めつつ、しばし渚にたたずむのでございます。

頭の中から、今日のレース、菊花賞を失念いたしておりました。
大予言の書きなぐりを担当者に渡したと同時に、すっぽりと忘れてしまっていたのでございます。
いや、いつものこと。
ハズれたって…という無神経さは易者になってから鍛えられておりますですし。

帰り道は、こうして過保護なのであります。

ロメオも三歳。
もうすっかり成犬でございます。

いつか、山小屋にひと冬、こもるのが夢でありますが、その時は一匹のイヌを連れるつもりであります。

ロメオもジョルノも裸イヌなので、ちと無理でありましょう。

服の中に入れても、もう熱くなく、むしろぬくもりが快い季節とあいなったようでございますです。

2012
10.20

火傷をしたのでありました。
水ぶくれができておりますです。

沸騰した薬缶に触れたためでありました。

こんな場所に……と、その火傷をした部分に注目するのが、この稼業の業とでもいうのでありましょうか。

薬指の第一関節。
薬指というのは、太陽丘に根差す指であり、したがって解釈は、太陽丘の意味を吟味するコトになりますです。

さすれば芸術と富、人気について何やら変化があるのかもしれず、火傷はその予兆と判断できまする。

これは手相の古い原書であります。
「手相のお勉強」というタイトル。

ちと古い例なのでありますが、手相のすべてが記されているので、重宝しておりますです。
暇をみつけて訳しておりました。
とつぜんにフランス語で書かれたりしておりまして、翻訳には手間がかかりました。
どの出版社からもオファーはございませぬ。
教えていないからかもしれませんけど。

さてさて、薬指の第一関節は……。

なになに、第三関節、つまり手のひらに近い部分は、
「この部分が長いほど幸運や成功を暗示する」
ちがう、第一関節が問題なのであります。

「第二関節が、肥大していると実利的な芸術で成功します」

ちがう、知りたいのは第一関節だでば。

「第一関節が……」
そう、コレでありますです。

「この部分が普通以上に長いと、芸術や美術の分野で高尚さを表します」
ちと知りたいこととは違いますです。

「また、肥大した指頭になっていると官能的な傾向があらわれ、肉欲の強い人です」
指頭ではありませぬが、水ぶくれで、一時的に肥大しているといえば、それに準じるかもしれませぬ。
いや、ソレに相違ありませんでしょう。

じじつ、ちと、そういう気分であることは否定しきれませぬ。

が、火傷はキズでありますから、その肉欲が危険サインということになりますです。

つまり女難の相。

アブナイ、アブナイ。

今日明日はおとなしく仕事をするに限るのでありますです。

火傷ひとつで、ずいぶんと楽しめましたのでありますです。