2016
06.26

ふと目を覚ましましたら、そこは温泉宿でして、妙なあかるさで雲が広がっているのでした。

毎年先祖の供養をしたあとに親戚で温泉で、する慣例行事となったのは、今年で15回目。

湯につかり、食事をたのしみ、お喋りをするだけでございます。
15年の間に、親戚にもいろいろな出来事があったわけで、言葉を選ばないといけません。

離婚とか不登校とかボケとか、そういう問題を抱えている親戚もあるので、なかなか疲れるのでございます。

翌日、ふたたび湯に入り朝食を摂り、昼前頃にはバイバイなのであります。実家に帰る頃はどっと疲れ果て、老母は「もは寝る」と言い出すので、疲れた体を回復させるために、二時間くらいかけて煮込んだ野菜スープをこしらえたのであります。
これは塩加減が大切で、岩塩に限ります。
塩が甘く感じる微妙さは、食塩では難しいのでございます。

そーしたら、宅配がチャイムを押しまして、
「はい」と出ましたら、
「おばあちゃん、具合がまた悪いのですか?」
と心配顔。
いえいえ昼寝していますなどと、荷を受け取りました。
ダンボールを開いたら、おお、ルビーのような真っ赤なさくらんぼうが!

30代の出産経験のあるお女性のよーなサクランボでありました。
まさに食い時。

いま仕事をしつつ、つまんでは口に。
そろそろ関東に戻らなければいけません。

老人たち相手の帰省でございました。