2025
06.25
06.25
老人性の皮が骨のあたりにたるみ始め、
「嗚呼、もう恋は出来ぬ……」
齢70になり果て、あとは絶望のみが待つばかりなのであります。
若き日はまぼろしのよーに過ぎ去り、老骨が残るばかり。
風呂上がりに鏡をみて愕然とする私メでありました。
老母に告げますと、「ほかの人よりまだましだ」と言われ、
「いやいや、おかぁちゃん、さっさと急がねと、こっちが先に逝ってしまうかもしれね」
老母は、もしかするとそういう業であることを薄々感じていたので、
「おかぁちゃんは、父を失い、夫を見取り、こんどは息子に先立たれる業を持っているのかもしれねよ」
すると、要介護2の老母の目に光がともり、「いやいや、それは許されねことだ」と断じるのでありました。
このまま老いていくことの恐怖。
それは同い年のお女性だとて同じことでありましょー。
若い異性のすべらかな肌に頬を寄せることは諦めなければならず、暗闇で同年配の老女性のしなびたお尻をさすりながら老いる恐怖を共有することがせいぜい。
未来とは夢ではなく腐りいくおののきなのだと悟る、今日この頃なのでありました。
