2011
05.26

薬草酒をいただきました。

赤坂にある、たまに立ち寄るショットバーで、私のために特別に取り寄せてくれている薬草酒と同じモノのようであります。

漢方薬の渋い味と香りが口内に広がる独特なお酒なのであります。

胃腸に良い、食前酒らしいのですが、普通にのむのも悪くありません。

店でこれを味わっていますと、連れが、
「オノさんばかり、カラダに良さそうなのを飲んでいるのはけしからん」
なんて文句を言われたりいたしました。

たしかに酔いはさほど襲ってはきません。
食前酒というよりも、いろいろと飲み食いした後に、時間をかけて四杯ほどのむのがいいような気がいたします。

いただきものには、もうひとつ、このようなシャレたグラスも同包されておりました。

ちょっとしたことで粉々に砕けてしまうような繊細なガラス工芸のグラスでしょうか。
ホンモノの女体よりもデリケートなのかもしれません。

小柄ながらもしっかりとした冷たい体温をもつグラスなのであります。
「ふふふ」
と含み笑いをするだけで、まだ心をひらいてはくれません。

薬草酒を半分だけそそいで、くちびるをすぼめてグラスにくちをつけました。
金色の乳首が顎のひげのあたりをなぜるのでございます。
「沁みるでしょ」
薬草酒は胃袋のあたりで炭火のように火照るのでありました。

どこか旅行にいきたくなるのございます。