2013
10.22

たまには吉方位で帰省しようかと、日盤の良い日を選んだのであります。
ついでに時盤も丙奇得使と、頑張ってみたのであります。

吉方位は、吉の効果が出る前に、ちょっとした面倒事が起きるのが常であります。
そのために、
「ぜんぜんダメじゃないか!」
と受け止めてしまうのでありますが、良薬口に苦し、というようなモノでありましょうか。冷静に運勢を俯瞰すると、やはり吉方位だけのことはあるのであります。

前回の帰省は凶方位を使用しまして、中国人に囲まれるというスリリングな体験をいたしましたから。では、吉方位では…と試したくなったわけであります。

実家は、このように冬を彩る赤い実が鈴なりでございます。

庭は荒れ放題でありました。
「帰りなんいざ、田園まさに荒れんとす」
でごさいます。

では…と枝の剪定から始めようかと、梯子をかけたところで、秋の日は釣瓶落とし。
今日はコレくらいに、と何もせずに退散したのでございます。

いそいそと地元の名酒、鷲の尾を求めに出かけたのでありました。

「寒ね」
「なさげね、もっと寒むがったんだよ」

と老母に言われ、もうずっと前からの住人のように、洗った手をストーブにかざしたりするのでありました。