11.03
アウトレットにて、画像下のGジャンを格安で買ってきたのでありました。
なにしろ茅ヶ崎も冬間近。
イヌたちも、丸まっておるのであります。
裏地はネル。
薄着をしても大丈夫でございます。
が、このGジャン、襟の部分がナントも貧弱。どことなく寂しいのであります。
まるで若かりし頃の森田健作が彷彿され、その点のみが気になってなりませぬ。
出っ歯のために、美人が台無しになってしまっているお女性のようでございます。
愛情とは、ほんのちょっとしたところでダメになるのと同じことなのでありました。
どんなにやさしくされ、「愛ステマス」と告白されて、そのハートは痛いほど分かってはいても、外見に好まぬところを備えていては、その濁情に応じきれませぬ。それとまったく同じでありまして、私メはふーむ、と腕を組んでししまうのでありました。
で、湘南随一とかいうテラスモールの三階にあるユザワヤまで、端切れを探しに参ったのでございました。
美容整形があるならば、このGジャンも作り変えてしまえばいいのだ、かように思ったのでありますです。
小学校の家庭科では五段階評価で常に「5」であったという過去の栄光を、はたと思い出したわけでございます。
で、4時間ほどかけて、フェイク・ファーを取り付けたほか、ポケットの中も改造いたしたのであります。
ボンバージャッケとあいなり、森田健作から、ダニエル・グレイグと格上げ。
「真冬の作業員に間違えられるんでねの」
などという底意地の悪いモリオカの人たちの言葉の幻聴が聞こえましたが、耳をかしませぬ。ダニエル・グレイグといったら、ダニエル・グレイグなのでございます。
それに、
このポケットに手を入れた時の、柔らくかろやかな暖かさといったらありませぬぞ。
ふふふ、お女性の寒さにかじかんだお手をポッケの中で温もらせたら…と、いと楽しい、この冬の成り行きがみえてしまうのでありますです。
「札幌にいこうか、ラーメンを食いに」
「いつ?」
「これから」
なんてことも、このボンバーがあれば夢ではございませぬ。
その後、アイディアがとまらず、さらにいくつかの改良をかさね、これはウキウキの冬が待ち遠しくなったのでございました。
私メとおデートするお女性は、この冬のシンデレラとなることでございましょう。