2013
11.15

雲が低くたれこめ、うすら寒く、だんだんと雨模様になってきました。
陰鬱で最高な11月独特の雰囲気であります。

ジッとしていることはできませぬ。
傘をさし、新しくできたレストランの扉を開きました。
以前は蕎麦屋だったのですが、そこをうまくリフォームして、昼間はオーシャンフード、夜はイタリアン。

プレートのヤツを注文いたしました。
おかみさんが説明するのでありますが、いくつかの料理をセレクトしないとダメらしいのであります。
説明し終えるまでに、おかみさんは四回もくしゃみをしておりました。
そのつどニラをオリーブオイルで炒めたような口臭が漂うのであります。

待つこと15分。
画像のようなヤツが運ばれてきました。
イワシを煮込んだものとか、ベトナム春巻きとか。

シュリンプを揚げたやつを頭からグサッとかじったり、鶏肉のパイナップルソースのヤツを食っていたら、たちまち満腹になってまいりました。
すべてがB級で統一されているところは立派であります。
これが一番というものがないというのは上等なのでございます。

いやいやケナしているのではありませんぞ。
前菜が一番美味くて、メインディッシュの肉がやや劣るというように美味さに振幅のある料理は下格であります。
最初から最後まで味が一定している料理こそ、プロの味だと、勝手に信じているだけのことでありますが。

で、パンの欠片を残心として、メデタシメデタシなのでありました。

雨は降り続いておりまして、また傘をひろげ、本屋に立ち寄りなどしてブラブラと帰るのであります。

携帯のメールを開くと、
「たまには電話してください」
などとありました。
いけませぬ、いけませぬ。
この11月の貴重な時間を電話でつぶしてしまうことはいけませぬのです。

窓の雨を感じつつ仕事の続きをするのでございました。