2013
11.20

いただきもののイクラを前にして封を切れずにいるのでありました。

すし屋でイクラの軍艦巻きを最後に食うお方は「若い頃にお貧乏だったね」などと思うのでありますが、ふーむ、いつ食うかが問題であります。
賞味期限は迫りつつありますです。

春先の川釣りをするときにイクラを餌にすると、面白いようにヤマメが上がるのであります。
が、それとこれとは別の話でありまして…。

私メはアワビやウニには執着いたしませぬ。
中学で多くの学校は北海道に修学旅行に行くのでありますが私メの通うところは、学習旅行などと銘打ち、県内の漁村を回ることになったのでございました。

田老の港などを見学し、漁港のお偉いさまが高い堤防を指さし、「10メートルの堤防だからどんな津波がきてもびくともしない」と威張っておりました。で、何でもいいから質問しろと指名されたので「10メートル以上の津波がきたらどうするんですか?」などと聞きましたら、大笑いされましたのでありました。
「堤防よっか町全体に大きな浮き輪を敷いた方が、見晴らしもまもれて一挙両得だとおもいます」と加えたら、ゲラゲラと笑われましたです。

が、東日本の大地震ではその堤防も崩壊したので、そのことのことを思い出しましたのでありました。

で、学習旅行の昼食は、各漁民のおうちにお邪魔して料理を振る舞われるのでありますが、我々の班には、ウニとアワビでありました。食い過ぎで以後20年はウニとアワビを見るとギクッとなって気持ちが悪くなったものでございます。

けれどもイクラは違いますです。
赤い乳首のようなイクラをご飯にどっさりかけて食うことは、私メにとっては贅沢中の贅沢。
いやいや私メだけじゃありますまい。

それで、冷蔵庫から取り出して、こうして眺めているのでありました。
卑猥な眺めでもございますです。