2011
03.25

 昨夜、18時20分から22時まで停電があるというので、前日にスーパーから買っておいて台湾のウナギを食うことにしたのであります。

味はダメでありました。
皮がゴムのようにどこまでも伸びるのであります。身は固く、タレと山椒を大量にかけて、なんとか食えるという状態でありました。

被災地で避難生活をしている人たちからみれば、腹立たしいほど贅沢な食事に感じられるでありましょう。

が、野球嫌いの私から言わせてもらえば、高校野球で被災地の東北高校が甲子園に行ったとのこと。
「なぁんだ、たいした被害じゃないんじゃないんのか。野球なんてお遊びができるくらいなんだから」って、こうなるのであります。事実、甲子園に向かった日を境に、救援物資が途絶えはじめたとか。

私は野球だけでなく相撲も嫌いであります。
サッカーも嫌いでしたが、あれはスポーツではなくギャンブルに格上げされた競戯ですから、嫌いだとかという感情を交えてはいけないと思っております。

とにかく、野球やれるくらいの余裕があるなら、こちとらは放射能汚染で明日をも知れない身。鰻くらいはいいだろうという判断であります。

ああ、鰻一つでガタガタ騒ぐなんて、なんて情けないのでありましょうか。
昨日ですが、近所のオババに、
「聞いてくださいよ」
と話しかけられました。
「近くのスーパーに行ったら行列ができていて、知らずに割り込んだら大声で叱られたんですよン。なんてだと思います? 納豆なんですよン。納豆買いにみなさま並んでいるんですよン」
嘆かわしい時代になったものであります。

そういえば、TVでやる被災地の美談には鳥肌がたちますですね。
「ボグよりオバぁちゃんを先に助けてあげて」
「前から大した奴だと思っていたが、それが証明された」
ゲゲゲのゲ。
その報道の後で「AC~」と裏声を上げたくなるのであります。

が、被災地の崩壊した信用金庫の金庫から四千万円が盗まれていたとか、子供の食料を大人が奪ったとかいう陰の報道。
これぞ東北、これぞ人間の本性。これでなくてはファイトがわきません。
美しいのであります。