2021
04.25
04.25
行く手を阻むように、ご神木が朽ちながら眠っているのであります。
ご神木と信じているのは私メだけでございますが、それでも撤去せずに残しているのは、人々もまた、どこか霊的な何かを感じているからなのかもしれませんです。
手のひらをあてがうと、ただのガサガサした木の皮ばかりでございます。
あるとき耳を朽ち木にあててみましたところ、
「ドドローン」
深い水の音とでも形容すればイイのでしょうか、それとも古い木造校舎にわたる風の音とでも言えばイイのでしょうか。
この世ではない音が聞こえたのであります。
幻聴だと信じており、
「オレもおかしくなったか」
キチガイ病が感染したとばかり思っておりました。
ところが、数年ぶりに、右耳を朽ち木に押っ付けたところ、
「ドドローン」
その音が鼓膜に届いたのでありました。
老人が老木にしがみついて何をしているのかと、自分で自分を嘲笑いましたけれど、あの世の音には痺れましたです。
おおかた風の作用なのでしょう。
クルマの走り去る音に違いはございません。
でも風はなくクルマもいないのでありました。
どーせなら、言葉によるお告げでもあれば面白うございますが、ドドローンだけでは、どーも役に立たないのでございます。
いやいや、この地から、たしか数年前の夜に、当ブログで「気のプレゼント」をしました場所に近いのであります。
もうすこし、探ってみても良いかと考えている次第でございます。